受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 8 分8 分8 分

会社更生法 第244条(外国管財人の権限等)

クイックジャンプ
  1. 外国管財人は、株式会社に第十七条第一項第一号に掲げる場合に該当する事実があるときは、当該株式会社について更生手続開始の申立てをすることができる。
  2. 2.第二百四十二条第一項に規定する場合には、同項の外国管財人は、更生会社の更生手続において、関係人集会に出席し、意見を述べることができる。
  3. 3.第二百四十二条第一項に規定する場合には、同項の外国管財人は、更生会社の更生手続において、第百八十四条第一項に規定する期間(同条第四項の規定により期間が伸長されたときは、その伸長された期間)内に、更生計画案を作成して裁判所に提出することができる。
  4. 4.第一項の規定により外国管財人が更生手続開始の申立てをした場合において、包括的禁止命令又はこれを変更し、若しくは取り消す旨の決定があったときはその主文を、更生手続開始の決定があったときは第四十三条第一項の規定により公告すべき事項を、同項第二号又は第三号に掲げる事項に変更を生じたときはその旨を、更生手続開始の決定を取り消す決定が確定したときはその主文を、それぞれ外国管財人に通知しなければならない。

この条文の基本情報

外国管財人の権限等とは何ですか?

定義外国管財人の権限等とは、会社更生法第244条に定められた規定で、「外国管財人は、株式会社に第十七条第一項第一号に掲げる場合に該当する事実があるときは、当該株式会社について更生手続開始の申立てをすることができる。」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第244条(外国管財人の権限等)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第244条の条文原文は「外国管財人は、株式会社に第十七条第一項第一号に掲げる場合に該当する事実があるときは、当該株式会社について更生手続開始の申立てをすることができる。」で始まります。
  3. 会社更生法第244条は第十章に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第244条の前の条は会社更生法第243条です。
  7. 会社更生法第244条の次の条は会社更生法第245条です。
  8. 会社更生法第244条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第244条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第244条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/244

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法244条は、外国の倒産手続で選任された外国管財人に、日本の株式会社についての更生手続開始の申立て、関係人集会での意見陳述、更生計画案の提出という権限を与える規定である。

Q · 海外で倒産した取引先の管財人は、日本の裁判所で何ができるの?

外国管財人は日本で更生手続の申立てや計画案提出ができます

会社更生法244条により、外国の倒産手続で選任された外国管財人は、日本の株式会社について更生手続開始の申立てができます(1項、17条1項1号の事実が前提)。さらに更生会社の手続において関係人集会に出席して意見を述べ(2項)、184条の提出期間内に自ら更生計画案を作成して裁判所に提出できます(3項)。海外で始まった倒産処理が国境を越えて日本国内の会社再建に直接関与する構造であり、債権者の回収順位や再建の方向性が外国管財人の一手で大きく動きます。

解説

取引先のシンガポール法人が現地で経営破綻したと連絡が来た。あなたはその会社に数千万円の売掛金を持ち、日本国内に残る相手の工場と預金だけが回収の頼みだ。「外国の倒産は外国の話、日本にある資産には外国の手続は届かない」と考えているなら、244条を読んでいない。この条文は、外国の倒産手続で選任された管財人(外国管財人、つまり海外の裁判所が指名した倒産処理の責任者)に、日本の裁判所へ直接「更生手続開始の申立て」をする権限を与える。それだけではない。その外国管財人は、日本の更生手続の中で関係人集会に出席して意見を述べ、自ら更生計画案を作って裁判所に提出できる。海外で始まった倒産処理が、国境を越えて日本国内の会社再建の主導権を握りに来る構造だ。あなたの売掛金の運命は、会ったこともない外国の管財人の一手で大きく変わる。

法的な位置づけ

会社更生法244条は、外国の倒産手続で選任された外国管財人の権限を定める規定である。外国管財人は、日本の株式会社について更生手続開始の申立てをし、更生会社の手続において関係人集会に出席して意見を述べ、所定の期間内に更生計画案を作成して裁判所に提出することができる。国際倒産における外国手続と日本手続の連携の入口となる。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.相手の日本国内資産を特定する 取引先の外国法人が海外で倒産手続に入ったら、まず日本国内にある相手資産(不動産・預金・売掛金・在庫)を洗い出し、自分の債権額と回収可能性を整理する
  2. 2.包括的禁止命令が出る前に保全を検討する 外国管財人が244条1項で更生手続開始を申し立てると、包括的禁止命令(25条)で個別の差押えが封じられうる。申立ての気配を察知した時点で仮差押え等の保全可否を弁護士と検討する
  3. 3.債権届出と関係人集会の通知を逃さない 更生手続が開始されたら、債権届出の期間と関係人集会の通知を絶対に逃さない。外国管財人が集会で意見を述べ、計画案を提出してくる可能性を前提に対応する
  4. 4.計画案の提出期間を逆算して対案を準備する 184条の提出期間(伸長されうる)を裁判所に確認し、外国管財人が出す更生計画案を入手して、対案や修正交渉の準備を進める。国際倒産に強い弁護士と外国手続・日本手続の両にらみで戦略を組む

よくある質問 AI による整理

Q1外国管財人とは何ですか?

外国の裁判所が選任した倒産処理の責任者です。会社更生法244条により、日本の株式会社について更生手続開始の申立てなどができる権限を持ちます。

Q2会社更生法244条は何を定めていますか?

外国管財人による日本での更生手続開始の申立て(1項)、関係人集会での意見陳述(2項)、更生計画案の作成・提出(3項)、外国管財人への通知義務(4項)を定めています。

Q3国際倒産とはどういう手続ですか?

債務者の倒産が複数国にまたがる場合の処理です。日本では会社更生法244条や外国倒産処理手続の承認援助に関する法律が、外国手続と日本手続の連携を規律します。

Q4外国管財人は日本で更生手続を申し立てられますか?

申し立てられます。会社更生法244条1項により、17条1項1号の開始原因がある場合、外国管財人が日本の裁判所に更生手続開始を申し立てられます。

Q5取引先が海外で倒産したらどうすればいいですか?

まず日本国内にある相手資産を特定し、自分の債権の保全可否を急いで検討します。包括的禁止命令が出ると個別の差押えが封じられるため、早期の対応が回収を左右します。

Q6包括的禁止命令とは何ですか?

更生手続に関連して、すべての債権者の個別の強制執行や差押えを一律に禁止する裁判所の命令です(会社更生法25条)。発令後は抜け駆けの保全が封じられます。

Q7外国倒産処理手続の承認援助に関する法律とは違うのですか?

別の枠組みです。承認援助法は外国手続そのものを日本で承認・援助する一般法で、会社更生法244条は外国管財人が日本の更生手続に関与する権限を定めます。両者は相互補完します。

Q8更生計画案は外国管財人だけが提出できるのですか?

外国管財人も提出できるという趣旨です。会社更生法244条3項が外国管財人にも184条の期間内の計画案提出権限を認めており、提出権者の一人となります。

この条文についての質問 AI による整理

Q1海外の取引先が倒産したら、日本にある相手の資産は日本の債権者で先に分けられるんですか?

必ずしもそうはなりません。外国管財人は会社更生法244条1項で日本の裁判所に更生手続開始を申し立てられ、開始されれば日本資産も更生手続の枠組みに取り込まれます。実務のポイント:日本資産だけを早い者勝ちで回収できると思って動くと、包括的禁止命令(25条)で差押えが止まる。倒産の噂を聞いた瞬間の保全行動が、回収できるかどうかを分けます。

Q2外国の管財人が日本の集会で意見を言えるって、議決もできるってことですか?

別物です。244条2項が認めるのは関係人集会への出席と意見陳述であって、議決権の保有とは異なります。議決権は更生債権者・株主など法定の権利者に属します。実務のポイント:外国管財人の意見陳述と、同条3項に基づく更生計画案の提出は、議決の前段階で再建の方向性を左右する。票数だけ見て安心していると、計画の中身を外国側に主導されることがあります。

Q3外国管財人が更生計画案を出したら、日本側はそれに従うしかないんですか?

従う義務はありません。244条3項は外国管財人にも計画案の提出権限を与えるだけで、可決には関係人集会の法定多数の同意と裁判所の認可が必要です。実務のポイント:複数の計画案が競合することは珍しくない。184条の提出期間内に対案を準備できるかで、外国側の案を丸呑みせずに済むかが決まります。

間違えやすい点 AI による整理

  • あなたから見れば「外国の倒産は外国で完結する話」だが、法律から見れば、外国管財人は日本の裁判所の扉を直接開ける鍵を握っている。この落差に気付かないまま「日本にある資産だけは守れる」と思い込むと、再建の主導権を外国側に握られてから事態を理解することになる。
  • 外国管財人が申立てできること自体は知っていても、その管財人が「更生計画案そのものを作成して裁判所に提出できる」(244条3項)深刻さまでは知らない人が多い。誰が計画案を出すかは、誰が再建の絵を描くかと同義だ。提出権限の有無は、議決の前の段階で勝負を決める。
  • 「外国管財人が集会に出席するなら、議決もその人がするはず」と思いがちだが、244条2項が与えるのは関係人集会への出席と意見陳述の権限であって、議決権の保有とは別の話だ。意見を言える立場と、票を投じられる立場を混同すると、集会での力関係を読み違える。
比較の観点この条文ほかの条文
申立権者外国管財人(244条1項、17条1項1号が前提)債務者・債権者・株主(会社更生法17条の通常の申立権者)
外国管財人ほか(承認援助法による承認申立て)
更生計画案の提出権外国管財人も184条の期間内に提出可(244条3項)管財人・更生債権者・株主等が184条で提出
承認援助手続には更生計画案の制度はない
関係人集会での地位出席・意見陳述ができる(244条2項、議決権とは別)更生債権者・株主等が議決権を行使
承認管財人による管理・援助処分が中心

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
破産法第4条

台湾は外国における破産宣告の効力を国内財産に及ぼさない属地主義を原則とし、外国管財人の国内手続への積極的関与の枠組みは日本ほど整備されていない

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률 제5편(국제도산)

韓国は2006年の統合倒産法で UNCITRAL モデル法を採用し、外国倒産の承認と外国管財人の権限を体系的に規定。日本と方向性が近い

ドイツ
Insolvenzordnung §§ 335 ff.

ドイツは EU 域内では EU 倒産規則(2015/848)が優先し、域外については InsO の国際倒産規定が適用される二層構造をとる

アメリカ
Chapter 15, U.S. Bankruptcy Code(11 U.S.C. §§ 1501 ff.)

米国は UNCITRAL モデル法を Chapter 15として国内法化し、外国主手続・従手続の承認と外国代表者の権限を明文化。日本の規律と理念を共有する

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 取引先の外国法人が海外で倒産手続に入った。日本国内にあるその会社の工場や預金だけが唯一の回収源だが、外国管財人が日本で更生手続開始を申し立てたら、あなたの個別の差押えは止まるのか。包括的禁止命令(25条)が出れば、抜け駆けの保全は封じられる。動くなら申立ての気配を察知してからの数週間が勝負になる。
  • あなたが外国の倒産管財人の日本側代理人だとする。日本子会社を再建の軌道に乗せるには、244条1項で更生手続開始を申し立て、184条の提出期間内に自ら更生計画案を出すルートがある。日本側の管財人任せにせず、外国本体の再建方針を日本の計画に反映させる主導権を握れるかどうかが分かれ目だ。
  • 海外親会社の倒産で、日本支店の取引が突然凍結した。あなたは関係人集会の通知をただ待つしかない。だがその集会に外国管財人が出席して計画に口を出してくることを、誰も事前には教えてくれない。

取るべき行動

被害を受けた側:1. 相手の外国法人が海外で倒産手続に入ったら、まず日本国内にある相手資産(不動産・預金・売掛金・在庫)を特定し、自分の債権の保全(仮差押え)の可否を急いで検討する2. 外国管財人が244条1項で更生手続開始を申し立てると、包括的禁止命令(25条)で個別の差押えが封じられうるため、申立て前の保全がカギになる3. 更生手続が開始されたら、債権届出の期間と関係人集会の通知を絶対に逃さない4. 国際倒産に強い弁護士へ早期に相談し、外国手続と日本手続の両にらみで戦略を組む

訴えられた側:1. 海外で倒産手続に入った会社側なら、日本子会社・日本資産の扱いを外国管財人と整理し、244条のルートで日本の更生手続を使うか判断する2. 自ら更生計画案を出す権限(244条3項)を活かすなら、184条の提出期間を確認し、伸長(同条4項)の要否を裁判所と協議する3. 日本側の従業員・取引先への影響を見据え、関係人集会での説明戦略を準備する4. 国内の管財人・裁判所との協力体制を早期に構築し、主導権を保つ

時効(請求できる期限):更生計画案は184条1項の提出期間内(裁判所が定め、同条4項で伸長されうる)に提出しなければならない。更生手続開始の申立て自体に固有の時効はないが、開始原因(17条1項1号等)の存在が前提となる。包括的禁止命令の発令時期により個別保全の可否が変わるため、実務上は手続開始前の動きが時間勝負になる(最新の改正状況をご確認ください)。

学説

通説:会社更生法244条は、外国管財人の関与を手続的に組み込むことで、属地主義から普及主義(国際倒産の一体的協調処理)へ移行する立場を反映するものと理解されている。包括的禁止命令等による個別回収の抑制と、外国管財人への通知義務による透明性確保が、国内債権者の利益との均衡を図る仕組みとされる。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 新設:会社更生法の全部改正(旧法は昭和27年法律第172号)に伴い、外国管財人の権限に関する規定を整備。UNCITRAL 国際倒産モデル法や外国倒産処理手続の承認援助に関する法律(平成12年)の流れを受け、外国手続と日本手続の連携を制度化した。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

会社更生法の全文を見る所属する編章節を開く:第十章

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›