会社更生法 第246条(破産管財人による更生手続開始の申立て)
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- 破産管財人は、破産者である株式会社に第十七条第一項に規定する更生手続開始の原因となる事実があるときは、裁判所(破産事件を取り扱う一人の裁判官又は裁判官の合議体をいう。以下この条において同じ。)の許可を得て、当該株式会社について更生手続開始の申立てをすることができる。
- 2.裁判所は、更生手続によることが債権者の一般の利益に適合すると認める場合に限り、前項の許可をすることができる。
- 3.裁判所は、第一項の許可の申立てがあった場合には、当該申立てを却下すべきこと又は当該許可をすべきことが明らかである場合を除き、当該申立てについての決定をする前に、労働組合等(当該株式会社の使用人の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、当該株式会社の使用人の過半数で組織する労働組合がないときは当該株式会社の使用人の過半数を代表する者をいう。)の意見を聴かなければならない。
- 4.第一項の規定による更生手続開始の申立てについては、第二十条第一項の規定は、適用しない。
この条文の基本情報
破産管財人による更生手続開始の申立てとは何ですか?
定義破産管財人による更生手続開始の申立てとは、会社更生法第246条に定められた規定で、「破産管財人は、破産者である株式会社に第十七条第一項に規定する更生手続開始の原因となる事実があるときは、裁判所(破産事件を取り扱う一人の裁判官又は裁判官の合議体を…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第246条(破産管財人による更生手続開始の申立て)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第246条の条文原文は「破産管財人は、破産者である株式会社に第十七条第一項に規定する更生手続開始の原因となる事実があるときは、裁判所(破産事件を取り扱う一人の裁判官又は裁判官の合議体を…」で始まります。
- 会社更生法第246条は第一節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第246条の前の条は会社更生法第245条です。
- 会社更生法第246条の次の条は会社更生法第247条です。
- 会社更生法第246条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
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下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第246条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第246条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/246
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法246条は、破産管財人が裁判所の許可を得て、破産中の株式会社の更生手続開始を申し立てられると定める。許可は債権者の一般の利益に適合する場合に限られる。
Q · 取引先が破産したら、もう清算されて配当を受け取るだけ?再建の道は本当にないの?
破産管財人が裁判所の許可を得れば更生に切り替えられます
会社更生法246条により、破産管財人は裁判所の許可を得て、破産中の株式会社について更生手続開始を申し立てることができます。許可されるのは「更生によることが債権者の一般の利益に適合する」場合に限られ(2項)、清算より事業継続・再建の方が債権者全体の回収が増えると裁判所が認める必要があります。裁判所は決定前に労働組合等の意見を聴かなければならず(3項)、申立てに際して更生原因の疎明を要する20条1項は適用されません(4項)。
解説
取引先が破産した。あなたは債権者として、わずかな配当を諦め半分で受け入れていたかもしれない。だが破産手続は必ずしも終着駅ではない。会社更生法246条は、破産管財人(破産した会社の財産を管理し換価・配当する、裁判所が選ぶ管理人)が裁判所の許可を得て、破産中の株式会社について更生手続開始を申し立てられると定める。なぜそんなことが起きるのか。会社を切り刻んで売り払う清算より、事業を続けながら再建した方が、債権者全体の取り分が増えることがあるからだ。だから裁判所は「債権者の一般の利益に適合する場合に限り」許可する。さらに、再建すれば従業員の雇用も残るため、決定前に労働組合の意見を聴く義務まで課されている。破産という墓場から、会社が生き返る扉。その鍵を握るのは、債務者でも経営者でもなく、破産管財人ただ一人だ。
法的な位置づけ
会社更生法246条は、破産手続中の株式会社を更生手続へ切り替える道を定める規定であり、破産管財人が裁判所の許可を得て更生手続開始の申立てをできる旨を規定する。許可は更生によることが債権者の一般の利益に適合する場合に限られ、決定前に労働組合等の意見聴取を要する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.破産会社に再建価値が残っているか見極める 債権者または破産管財人として、対象会社の事業の収益性・保有技術・資産価値・スポンサー候補の有無を確認し、清算より事業継続の方が債権者全体の回収が増えるかを試算する
- 2.債権者は管財人へ更生有利の根拠を提供する 債権者の立場なら、清算より更生の方が回収が増える根拠(収益性・スポンサー・資産価値)を書面で破産管財人に提供し、更生申立ての許可判断の材料にしてもらう。配当が確定する前のこのタイミングが勝負
- 3.破産管財人が裁判所に更生申立ての許可を求める 破産管財人として、更生が債権者の一般の利益に適合すると判断したら裁判所の許可を申し立てる。20条1項の更生原因の疎明は不要(246条4項)だが、許可基準は厳格に判断される
- 4.従業員は意見聴取で雇用維持の再建を支持する 従業員側は、裁判所が許可決定を出す前の労働組合等の意見聴取(246条3項)で雇用維持に資する再建計画への支持を表明する。決定後に意見を述べる場はないため、この機会を逃さない
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法246条とは何ですか?
破産中の株式会社を更生手続に切り替える規定です。破産管財人が裁判所の許可を得て更生手続開始を申し立てられ、許可は債権者の一般の利益に適合する場合に限られます。
Q2破産から会社更生に切り替えるには誰が申し立てますか?
破産管財人です。会社更生法246条1項により、破産管財人が裁判所の許可を得て申し立てます。債務者や経営者、個々の債権者ではありません。
Q3破産管財人の更生申立てに裁判所の許可は必要ですか?
必要です。246条1項で裁判所の許可が要件とされ、2項で更生が債権者の一般の利益に適合する場合に限り許可できると定められています。
Q4更生手続開始の許可の基準は何ですか?
「更生によることが債権者の一般の利益に適合する」ことです(246条2項)。清算より事業継続・再建の方が債権者全体の回収が増えると裁判所が認める必要があります。
Q5破産者の更生申立てで労働組合の意見は聴かれますか?
聴かれます。246条3項により、裁判所は許可申立てを却下・許可すべきことが明らかな場合を除き、決定前に労働組合等の意見を聴かなければなりません。
Q6会社更生と民事再生の違いは何ですか?
会社更生は株式会社が対象で経営陣が原則退き管財人が運営、担保権も手続に取り込みます。民事再生は対象が広く経営陣が残るのが原則で担保権は別扱いが基本です。
Q7破産手続と更生手続はどちらが債権者に有利ですか?
事案次第です。価値ある事業やスポンサーがあれば更生で配当が増えることがあり、その場合に246条の切替えが選ばれます。再建価値がなければ清算が確実です。
Q8更生手続が開始されると先行する破産手続はどうなりますか?
更生手続開始決定により先行する破産手続は中止・停止されます。再建を優先するため、清算に向けた破産手続の進行は止まります。
この条文についての質問 AI による整理
Q1破産した会社が更生で復活するなんて、本当にあるんですか?
あります。会社更生法246条は、破産管財人が裁判所の許可を得て、破産中の株式会社について更生手続開始を申し立てられると定めています。清算より事業を続けて再建する方が債権者の取り分が増えると裁判所が認めれば許可されます(246条2項)。実務のポイント:このルートは件数こそ少ないが、再建価値の高い事業を抱えたまま破産した会社で実際に使われる。債権者としては破産イコール即終了と決めつけず、管財人に再建の可能性を打診する価値がある
Q2従業員ですが、会社の破産や更生の決定に口を出せるんですか?
更生申立ての許可については口を出せます。裁判所は許可決定の前に、労働組合(過半数組合がなければ従業員の過半数代表者)の意見を聴かなければなりません(246条3項)。ただし却下または許可が明らかな場合は省略されます。実務のポイント:この意見聴取は形式と侮られがちだが、雇用維持に直結する再建計画への支持をここで表明すれば、裁判所の『債権者一般の利益』判断に従業員視点を残せる。決定が出た後に異議を唱える場はない、唯一の発言機会がここだ
間違えやすい点 AI による整理
- 「破産したら会社は消えるだけ」と思われているが、破産管財人は裁判所の許可を得て更生手続へ切り替えられる。破産は必ずしも会社の死ではなく、再建への入り口になりうる
- 「再建したいなら最初から更生を申し立てるべきで、破産してしまったら手遅れ」という問いの立て方そのものが誤っている。246条は、破産が先行した後でも更生に転じる道を残している。順番は固定されていない
- 破産管財人が更生申立てできること自体は知っていても、その許可条件の厳しさを軽く見ている人が多い。裁判所は「債権者の一般の利益に適合する場合に限り」許可する。再建したいという経営者や従業員の願いだけでは足りず、清算より債権者の取り分が増えると裁判所が認めなければ扉は開かない
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 申立権者 | 246条:破産管財人(裁判所の許可が必要) | 17条:債務者・債権者・株主等(通常の更生申立て) 民事再生法21条:債務者・債権者(再生手続申立て) |
| 前提状況 | 既に破産手続が進行中の株式会社 | 更生手続開始の原因事実があること 破産原因の生ずるおそれ等 |
| 更生原因の疎明 | 20条1項を適用しない(246条4項、疎明不要) | 20条1項:申立て時に疎明が必要 民事再生法所定の要件疎明 |
| 許可・判断基準 | 債権者の一般の利益への適合(246条2項)+ 労働組合等の意見聴取(3項) | 更生原因の存在と再建可能性 再生計画の遂行可能性 |
他国ではどう定めているか 3 か国
台湾は会社の再建手続として公司重整を設ける。破産(清算)から再建型手続への一体的な切替え規定は日本ほど明確でなく、別個に申立てる構造が中心
ドイツは破産も再建も単一の倒産手続(InsO)に統合し、手続内で清算か倒産計画(Insolvenzplan)かを選択する。日本のように別法律間で切り替える構造ではない
米国も統一倒産法典内で清算型(Chapter 7)から再建型(Chapter 11)への転換を認める。246条の制度設計はこの米国型再建思想を継受したもの
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- 取引先が破産し、配当は債権額の1割と通知された。だがその会社の工場と技術にはまだ価値が残っている。もし破産管財人が更生手続に切り替えれば、事業継続で配当が増える可能性はないのか。あなたは破産管財人にその根拠を伝える立場にある
- あなたが破産管財人として就任した会社に、まだ黒字の事業部門と再建を望むスポンサーがいた。清算で切り売りするより更生の方が債権者の取り分が大きいと判断したとき、246条があなたに更生申立ての道を開く。ただし裁判所の許可と、債権者一般の利益への適合が条件だ
- 勤め先が破産。あと数週間で清算され職を失う。だが破産管財人が更生を申し立てれば事業は続く。あなたの労働組合は、その許可決定の前に意見を述べる権利がある(246条3項)
取るべき行動
被害を受けた側:1. 破産した会社に再建価値のある事業・技術・スポンサーがあるか確認し、清算より更生の方が回収が増える可能性を見極める2. その根拠(事業の収益性、スポンサー候補、資産価値)を破産管財人に書面で提供し、更生申立ての許可判断の材料にしてもらう3. 従業員なら労働組合を通じ、許可決定前の意見聴取(246条3項)で雇用維持に資する再建への支持を表明する4. 動くなら配当確定前。確定後では折り返しの実益は事実上消える
訴えられた側:1. 破産管財人として、清算と更生のどちらが債権者一般の利益に適合するか、事業価値・スポンサーの有無・想定配当率を比較試算する2. 更生が有利なら裁判所の許可を申し立てる。第17条1項の更生原因の疎明は不要(246条4項、20条1項不適用)だが、許可基準(債権者一般の利益への適合)は厳格3. 申立て前に労働組合等の意見聴取に備え、再建計画の骨子を整理する4. 許可が出れば更生手続開始決定へ進み、先行する破産手続は中止される
時効(請求できる期限):246条の更生申立て自体に固有の期限はないが、破産手続が進行し配当が実行されて財団が清算されてしまうと、更生に切り替える実益が失われる。実務上の起算点は破産手続開始決定後であり、清算が進む前の早期に動く必要がある(最新の改正状況をご確認ください)
学説
通説:246条の更生申立権は破産管財人に専属し、申立ての可否は「債権者の一般の利益への適合」という客観的基準で判断される。再建を望む経営者や従業員の意向だけでは足りず、清算と更生の比較において債権者全体の回収増が見込めることが要件と解されている。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.昭和27年(1952年) 新設:旧会社更生法を制定。米国連邦倒産法のリオーガニゼーション手続を範に、株式会社の再建型倒産処理制度を導入
- 2.平成14年(2002年) 改正:会社更生法を全面改正(現行法、平成14年法律第154号)。手続の迅速化・合理化を図り、破産からの更生切替えに関する規律も整理された
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