会社更生法 第247条(更生債権の届出を要しない旨の決定)
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- 裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる破産手続において届出があった破産債権の内容及び原因、破産法第百二十五条第一項本文に規定する異議等のある破産債権の数、当該破産手続における配当の有無その他の事情を考慮して相当と認めるときは、当該決定と同時に、更生債権であって当該破産手続において破産債権としての届出があったもの(同法第九十七条第四号に規定する租税等の請求権及び同条第六号に規定する罰金等の請求権を除く。以下この条において同じ。)を有する更生債権者は当該更生債権の届出をすることを要しない旨の決定をすることができる。
- 2.裁判所は、前項の規定による決定をしたときは、第四十三条第一項の規定による公告に、更生債権であって前項の破産手続において破産債権としての届出があったものを有する更生債権者は当該更生債権の届出をすることを要しない旨を掲げ、かつ、その旨を知れている更生債権者に通知しなければならない。
- 3.第一項の規定による決定があった場合には、同項の破産手続において破産債権としての届出があった債権については、当該破産債権としての届出をした者(当該破産手続において当該届出があった債権について届出名義の変更を受けた者がある場合にあっては、その者。第五項において同じ。)が、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間の初日に、更生債権の届出をしたものとみなす。
- 4.前項の場合においては、当該破産債権としての届出があった債権についての次の各号に掲げる事項の届出の区分に応じ、更生債権の届出としてそれぞれ当該各号に定める事項の届出をしたものとみなす。
- 一破産法第九十九条第一項に規定する劣後的破産債権である旨の届出があった債権についての同法第百十一条第一項第一号に掲げる破産債権の額(同条第二項第二号に掲げる別除権の行使によって弁済を受けることができないと見込まれる債権の額の届出があった破産債権にあっては、当該債権の額。次号において同じ。)及び原因の届出第百三十八条第一項第一号に掲げる更生債権の内容としての額及び同号に掲げる更生債権の原因の届出
- 二当該破産債権としての届出があった債権のうち前号に掲げる債権以外のものについての破産法第百十一条第一項第一号に掲げる破産債権の額及び原因の届出第百三十八条第一項第一号に掲げる更生債権の内容としての額及び同項第三号に掲げる更生債権についての議決権の額並びに同項第一号に掲げる更生債権の原因の届出
- 三破産法第九十八条第一項に規定する優先的破産債権である旨の届出があった債権についての同法第百十一条第一項第二号に掲げるその旨の届出第百三十八条第一項第二号に掲げる一般の優先権がある債権である旨の届出
- 四破産法第九十九条第二項に規定する約定劣後破産債権である旨の届出があった債権についての同法第百十一条第一項第三号に掲げるその旨の届出第百三十八条第一項第二号に掲げる約定劣後更生債権である旨の届出
- 5.前二項の規定は、当該破産債権としての届出をした者が第百三十八条第一項に規定する債権届出期間内に更生債権の届出をした場合には、当該破産債権としての届出をした者が有する第三項の破産債権としての届出があった債権については、適用しない。
この条文の基本情報
更生債権の届出を要しない旨の決定とは何ですか?
定義更生債権の届出を要しない旨の決定とは、会社更生法第247条に定められた規定で、「裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる破産手続において届出があった破産債権の内容及び原因、破産法第百二十五…」と規定しています。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)
- 会社更生法第247条(更生債権の届出を要しない旨の決定)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
- 会社更生法第247条の条文原文は「裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる破産手続において届出があった破産債権の内容及び原因、破産法第百二十五…」で始まります。
- 会社更生法第247条は第一節に置かれています。
- 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
- 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
- 会社更生法第247条の前の条は会社更生法第246条です。
- 会社更生法第247条の次の条は会社更生法第248条です。
- 会社更生法第247条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。
この条文を引用する
下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。
- 正式書式
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第247条 - 官報・e-Gov
e-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154 - 本サイト収録
会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第247条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/247
わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です
要点会社更生法247条は、破産から更生への移行時、裁判所が相当と認めれば破産手続の届出を更生債権の届出とみなす決定ができると定める。決定がなければ再届出が必要となる。
Q · 取引先が破産から会社更生に変わったら、破産で届け出た債権はそのまま有効なの?
裁判所の決定があれば再届出は不要、なければ必要です
会社更生法247条により、裁判所は更生手続開始の決定と同時に、中止する破産手続で届け出られた破産債権を更生債権の届出とみなす旨の決定をすることができます。この決定があれば、債権者は更生債権を改めて届け出る必要はありません。決定がない場合、または届出内容を最新化したい場合は、更生債権の届出期間内に自ら届け出る必要があり、徒過すると原則として失権します。
解説
取引先の大手メーカーが破産した。あなたは売掛金を破産債権として届け出た。ところが数か月後、その会社は破産ではなく会社更生で再建されることになり、破産手続は中止された。ここで多くの債権者が見落とす落とし穴がある。更生手続では、債権は改めて更生債権として届け出ないと、原則として失権する。せっかく破産で届け出ても、それが更生手続で当然に通用するわけではない。会社更生法247条は、この二度手間と失権リスクを救うための条文だ。裁判所が相当と認めれば、破産手続で届け出た債権は自動的に更生債権として届け出たものとみなされ、あなたは何もしなくてよい。だが鍵は「裁判所が相当と認めれば」の部分にある。この決定がなければ、あなたは更生手続の届出期間内に自分で届け出るしかない。決定の有無は更生手続開始の公告に書かれる。その一行を読むか読まないかで、あなたの売掛金が残るか消えるかが決まる。
法的な位置づけ
会社更生法247条は届出みなしの決定を定める規定であり、破産手続から更生手続へ移行する場合に、裁判所が相当と認めるときは、破産手続で届出のあった破産債権を更生債権の届出があったものとみなす決定をすることができる旨を規律する。これにより債権者の二重の届出の手間と失権リスクを軽減する。
手順・フロー
AI による整理。効力は条文原文が基準です
手順
- 1.倒産が破産か更生かを確認する 取引先の倒産通知を受けたら、まずその手続が破産か会社更生かを確認する。更生の場合、先行する破産手続が会社更生法50条で中止されたかをあわせて確認する
- 2.更生手続開始の公告で247条の決定を確認する 更生手続開始の公告(会社更生法43条)と個別通知を入手し、破産で届け出た債権を更生債権の届出とみなす旨の247条の決定があるかを確認する。この一行の有無で再届出の要否が決まる
- 3.みなし内容と自分の債権を照合する 決定がある場合、みなされる債権額・区分が破産時のままで自分に不利でないかを照合する。破産後に債権額が増えた、別除権の不足見込額が変わったなどの場合は次のステップへ
- 4.決定がない/内容が古ければ自ら届け出る 247条の決定がない場合、または最新の額で届け出たい場合は、更生債権の届出期間(会社更生法138条1項)内に自分で更生債権を届け出る。徒過すると原則失権するため、まず期間の末日を押さえる
よくある質問 AI による整理
Q1会社更生法247条とは何ですか?
破産手続から会社更生手続へ移行する際、裁判所が相当と認めれば破産で届け出た債権を更生債権の届出とみなす決定ができると定めた規定です。債権者の二重届出の手間を省きます。
Q2会社更生の届出みなしとは何ですか?
247条の決定がある場合、破産手続で届出のあった債権が、届出期間の初日に更生債権として届け出られたものとみなされる制度です。債権者は再度の届出をせずに済みます。
Q3破産から会社更生に変わったら債権届出はどうなりますか?
破産での届出は更生手続では当然には通用しません。247条の決定があれば自動でみなされますが、決定がなければ更生債権を自分で届け出る必要があります。
Q4更生債権の届出期間はいつまでですか?
更生手続開始決定で裁判所が定めます(会社更生法138条1項)。247条の決定がない場合、この期間を過ぎると原則として失権するため、公告で末日を確認することが重要です。
Q5届出みなしの決定があるかどこで確認できますか?
更生手続開始の公告(会社更生法43条)に記載されます。知れている更生債権者には個別通知もされます。一報を聞いたら真っ先に公告を入手して確認します。
Q6租税債権も届出みなしの対象になりますか?
対象外です。247条は破産法97条の租税等の請求権および罰金等の請求権をみなしの対象から明示的に除いています。これらは別途の手続が必要です。
Q7別除権で回収できない不足額もみなされますか?
247条4項により、破産手続で別除権の不足見込額として届け出ていた債権は、区分に応じて更生債権の届出とみなされます。担保不足額の届出も対象に含まれます。
Q8みなされた届出の内容を変更できますか?
247条5項により、債権者が更生債権の届出期間内に自分で届け出れば、みなしは適用されず自らの届出が優先します。破産時より債権額が増えた場合に有効です。
この条文についての質問 AI による整理
Q1破産のときにちゃんと債権を届け出たのに、会社更生に変わったらまた届け出ないとダメなんですか?
原則として再度の届出が必要です。破産での届出は更生手続では当然には通用しません。ただし裁判所が247条1項の決定をしていれば、破産での届出が更生債権の届出とみなされ(3項)、再届出は不要になります。実務のポイント:実務家は更生手続開始の公告を入手したら真っ先にこの決定の有無を確認します。決定の文言を見落として「届け出たから安心」と放置し、届出期間を過ぎて失権する一般債権者が現実に存在する
Q2破産を申し立てた頃より売掛金が増えているんですが、みなしだと損しませんか?
損する可能性があります。みなし届出は破産時に届け出た内容のまま更生債権の届出として扱われるため、その後増えた額は反映されません。ただし247条5項により、あなた自身が更生債権の届出期間内に届け出れば、みなしは適用されず、自分の届出が優先します。実務のポイント:みなしは「動かなくてよい」便利な制度に見えるが、内容が古いまま固定されるという裏の顔がある。額や区分に変動があるなら、自ら最新の内容で届け出るのが定石
間違えやすい点 AI による整理
- 「破産で届け出たのだから、更生に変わっても自動的に有効」と思い込む人が多い。だが247条の決定が裁判所からなされて初めてみなしが働く。決定がなければ、破産での届出は更生手続では効力を持たず、別途の届出が必要になる
- 再届出が必要なことは知っていても、その深刻さを軽く見ている人がいる。更生債権の届出期間を一日でも過ぎれば原則として失権し、更生計画による弁済からも除外される。「あとで出せばいい」が通じない世界だ
- 問いの立て方そのものがずれている場合がある。多くの債権者は「届出が要るか要らないか」だけを気にする。だが本当に効くのは「みなされる届出の内容が、いまの自分に有利か」だ。破産時より債権が増えた、別除権で回収できない不足額の見込みが変わった、そうした場合は247条5項で自ら届け出て内容を最新化できる
| 比較の観点 | この条文 | ほかの条文 |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 247条:破産届出を更生債権の届出とみなす決定 | 138条:更生債権の届出期間・届出事項の定め 50条:更生手続開始による破産手続の中止 |
| 債権者が動く必要 | 決定があれば不要、なければ自ら届出が必要 | 期間内に自ら届け出る必要がある 中止の効果は当然に生じ、債権者の行為は不要 |
| 失権リスク | 決定なしで届出期間徒過すると原則失権 | 届出期間徒過は原則失権 中止自体は失権を生じない |
他国ではどう定めているか 4 か国
台湾の公司重整では重整債権を申報手続に従って届け出る。破産から重整への移行に関する自動みなし規定は日本ほど明文化されていない
韓国は破産・再生・更生を統合した債務者回生法を持ち、手続移行時の債権届出の扱いを統一的に規律する
ドイツは倒産手続を Insolvenzordnung に一本化しており、清算と再建で別個の手続移行みなしを要しない設計になっている
米国チャプター11では、債務者がスケジュールに記載した債権は、争いがなく確定的であれば届出があったものとみなされる。みなしの起点を破産表に置く点で日本247条と発想が近い
AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です
想定される場面と対応 AI による整理
こんなときに使う
- あなたが部品を納めていた上場メーカーが破産し、売掛金を破産債権として届け出た。半年後、報道で「会社更生手続が開始された」と知る。破産手続は中止されたが、あなたの届出はどうなるのか。公告に247条の決定があれば自動で引き継がれ、なければ自分で更生債権の届出をやり直す必要がある。一報を聞いた瞬間に確認すべきはそこだ
- もし破産のときに届け出た債権額と、いま主張したい金額が違っていたら、どうなる。みなしの対象になっても、破産時の古い内容のまま固定されてしまう。だが247条5項は、自分で届出期間内に届け出れば、みなしを上書きできると定める。黙ってみなしに従うか、最新の額で自分から出すかを選べる立場にいる
- 公告を取り寄せたら247条の決定がなかった。更生債権の届出期間はあと10日。ここを過ぎれば、破産で届け出ていた事実があっても、更生手続では原則として失権する。残された時間で更生債権の届出書類を整える。動かなければ回収の道が閉じる
取るべき行動
被害を受けた側:債権者の視点。1. その倒産が破産か更生か、更生なら破産手続が中止されたかを確認する2. 更生手続開始の公告と通知(43条)を入手し、247条の決定があるか確認する3. 決定あり、かつみなされる内容が自分の債権額・区分と一致するなら、原則として何もしなくてよい4. 決定なし、または内容が古く不利なら、更生債権の届出期間(138条1項)内に自分で届け出る。期間徒過は原則失権なので、まず期間の末日を押さえる
訴えられた側:更生会社の経営陣・更生管財人の視点。1. 中止した破産手続で届出済みの債権を把握し、247条の決定を裁判所に求めるか検討する。届出の重複と債権者の失権リスクを減らせる2. 決定をした場合は43条の公告にその旨を明記し、知れている更生債権者へ個別通知する義務がある(2項)。漏れは後の紛争の火種になる3. みなし届出された債権を精査し、争うべきものは債権調査で異議を述べる4. 租税等・罰金等の請求権はみなしの対象外なので別途処理する
時効(請求できる期限):更生債権の届出期間は更生手続開始決定で裁判所が定める(会社更生法138条1項)。247条の決定がない場合、この期間内に届け出なければ原則として失権する。決定がある場合のみなし届出は届出期間の初日にしたものとみなされる(3項)。内容を自分で上書きしたい場合も、この届出期間内に届け出る必要がある(5項)。期間は事件ごとに異なるため、必ず公告で確認すること
学説
通説:247条のみなしは、破産から更生への手続移行における債権者の二重届出の負担と失権リスクを回避する技術的規定と理解される。みなしは裁判所の相当性判断(1項)を前提とし、債権者が自ら届け出た場合はその意思を尊重してみなしを適用しない(5項)点で、効率と個別保障の調和を図ったものとされる。
改正沿革 AI による整理
改正の年表
- 1.平成14年(2002年) 新設:現行会社更生法(平成14年法律第154号)の制定に伴い設けられた。1952年の旧会社更生法を全部改正する中で、破産手続から更生手続への移行における届出みなしの仕組みを整備した。
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