受講中の講座ブックマーク無料で登録

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)e-Gov法令検索出典公布 収録時点 令和8年7月4日読了 7 分7 分7 分

会社更生法 第249条(更生債権の届出を要しない旨の決定)

クイックジャンプ
  1. 裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる再生手続において届出があった再生債権の内容及び原因、民事再生法第百五条第一項本文に規定する異議等のある再生債権の数、再生計画による権利の変更の有無及び内容その他の事情を考慮して相当と認めるときは、当該決定と同時に、更生債権であって当該再生手続において再生債権としての届出があったもの(同法第九十七条第一号に規定する再生手続開始前の罰金等を除く。以下この条において同じ。)を有する更生債権者は当該更生債権の届出をすることを要しない旨の決定をすることができる。
  2. 2.裁判所は、前項の規定による決定をしたときは、第四十三条第一項の規定による公告に、更生債権であって前項の再生手続において再生債権としての届出があったものを有する更生債権者は当該更生債権の届出をすることを要しない旨を掲げ、かつ、その旨を知れている更生債権者に通知しなければならない。
  3. 3.第一項の規定による決定があった場合には、同項の再生手続において再生債権としての届出があった債権については、当該再生債権としての届出をした者(当該再生手続において当該届出があった債権について届出名義の変更を受けた者がある場合にあっては、その者。第五項において同じ。)が、第百三十八条第一項に規定する債権届出期間の初日に、更生債権の届出をしたものとみなす。
  4. 4.前項の場合においては、当該再生債権としての届出があった債権についての次の各号に掲げる事項の届出の区分に応じ、更生債権の届出としてそれぞれ当該各号に定める事項の届出をしたものとみなす。
  5. 一民事再生法第九十四条第二項に規定する別除権の行使によって弁済を受けることができないと見込まれる債権の額の届出があった債権についての当該債権の額並びに同条第一項に規定する再生債権の原因及び議決権の額の届出第百三十八条第一項第一号に掲げる更生債権の内容としての額並びに同号に掲げる更生債権の原因及び同項第三号に掲げる更生債権についての議決権の額の届出
  6. 二当該再生債権としての届出があった債権のうち前号に掲げる債権以外のものについての民事再生法第九十四条第一項に規定する再生債権の内容及び原因並びに議決権の額の届出第百三十八条第一項第一号に掲げる更生債権の内容及び原因並びに同項第三号に掲げる更生債権についての議決権の額の届出
  7. 三民事再生法第三十五条第四項に規定する約定劣後再生債権である旨の届出があった債権についての民事再生法第九十四条第一項に規定するその旨の届出第百三十八条第一項第二号に掲げる約定劣後更生債権である旨の届出
  8. 5.前二項の規定は、当該再生債権としての届出をした者が第百三十八条第一項に規定する債権届出期間内に更生債権の届出をした場合には、当該再生債権としての届出をした者が有する第三項の再生債権としての届出があった債権については、適用しない。

この条文の基本情報

更生債権の届出を要しない旨の決定とは何ですか?

定義更生債権の届出を要しない旨の決定とは、会社更生法第249条に定められた規定で、「裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる再生手続において届出があった再生債権の内容及び原因、民事再生法第百五…」と規定しています。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

  1. 会社更生法第249条(更生債権の届出を要しない旨の決定)は、日本の会社更生法に含まれる条文です。
  2. 会社更生法第249条の条文原文は「裁判所は、更生手続開始の決定をする場合において、第五十条第一項の規定により中止することとなる再生手続において届出があった再生債権の内容及び原因、民事再生法第百五…」で始まります。
  3. 会社更生法第249条は第二節に置かれています。
  4. 会社更生法の公布日は平成14年12月13日です。
  5. 会社更生法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年7月4日時点では廃止情報はありません。
  6. 会社更生法第249条の前の条は会社更生法第248条です。
  7. 会社更生法第249条の次の条は会社更生法第250条です。
  8. 会社更生法第249条には、要件・効果とよくある質問をまとめた解説が本ページにあります。

この条文を引用する

下の三行はそのまま引用に使えます(法令番号・条番号・出典・取得日を含みます)。

  • 正式書式会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第249条
  • 官報・e-Gove-Gov法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/414AC0000000154
  • 本サイト収録会社更生法(平成十四年法律第百五十四号)第249条(LawPlayer 収録、取得日 令和8年7月4日)https://lawplayer.com/jp/article/414AC0000000154/249

わかりやすく解説 AI による整理。効力は条文原文が基準です

要点会社更生法249条は、民事再生から会社更生への移行時に、裁判所が相当と認めれば再生債権の届出を更生債権の届出とみなし、再届出を不要とする決定を定める規定である。

Q · 取引先の手続が民事再生から会社更生に変わったら、債権をまた届け出さないとダメ?

裁判所の届出みなし決定があれば再届出は不要です

会社更生法249条により、裁判所が相当と認めて届出みなしの決定をすれば、民事再生手続で届出済みの再生債権は更生債権の届出とみなされ、再届出は不要です(249条3項)。決定があると、その届出は更生債権届出期間の初日にされたものと扱われます。ただし決定は裁判所の裁量であり、出ていない場合は更生債権届出期間内に自分で届け出ないと失権します。決定の有無は更生手続開始の公告と通知で確認できます。

解説

あなたが部品を納めていた取引先が、ある日「民事再生」を申し立てた。あなたは助言どおり期限内に再生債権の届出を済ませた。ここまでは多くの債権者がたどり着く。ところがその後、裁判所が手続を「会社更生」へ切り替える決定をする。より強力な再建手続だ。問題はここからだ。原則として更生手続では更生債権を改めて届け出さねばならず、届出期間を一日でも過ぎれば失権(つまり配当を一円も受け取れない状態)となる。再生から更生への移行は債権者にとって混乱の極みで、この二度目の締切を見落とす者が続出する。会社更生法249条は、その落とし穴を裁判所が職権で塞ぐ仕組みだ。裁判所が相当と認めれば、再生手続で届出済みの債権は更生手続で改めて届け出す必要がないと決定できる。あなたの一度目の届出が、自動的に更生債権の届出とみなされ、届出期間の初日に出したものと扱われる。知っている債権者は安心して待ち、知らない債権者は二度目の締切に怯える。同じ立場で、結果が分かれる。

法的な位置づけ

会社更生法249条は、民事再生から会社更生への手続移行時における届出みなしの決定を定める規定である。裁判所が再生債権の内容・異議の状況・権利変更等を考慮して相当と認めれば、再生手続で届出済みの再生債権を更生債権の届出とみなし、債権者の再届出を不要とする。

手順・フロー

AI による整理。効力は条文原文が基準です

手順

  1. 1.会社更生開始の公告と通知を全部開封する 取引先の手続が民事再生から会社更生へ移行したと知ったら、官報の公告と裁判所から届いた通知を全て開封し、会社更生法249条1項の届出みなし決定(再届出を要しない旨)が出ているかを確認する
  2. 2.届出みなし決定の有無で動作を分岐する 決定が出ていれば、再生債権の届出が更生債権届出とみなされるため原則何もせず配当手続を待つ。決定が出ていない、または通知が届かず不安な場合は次のステップへ進む
  3. 3.更生債権届出期間内に自分で届け出る 決定がない場合は、会社更生法138条1項の更生債権届出期間内に、債権の内容・原因・議決権の額を所定様式で届け出る。期間を一日でも過ぎれば失権する
  4. 4.別除権付き債権・議決権額の引き継ぎを照合する 別除権の不足額や議決権額が大きい場合、249条4項によるみなし変換の内容を自分で照合する。認識のずれは更生計画の決議で不利になるため、倒産事件に強い弁護士に点検を依頼する

よくある質問 AI による整理

Q1届出みなし決定とは何ですか?

民事再生から会社更生へ移行する際、裁判所が再生債権の届出を更生債権の届出とみなし、再届出を不要とする決定です。会社更生法249条1項が根拠で、裁判所の裁量により出されます。

Q2会社更生の管財人は何をしますか?

会社更生では管財人が経営権を握り、事業の再建・財産の管理・更生計画案の作成を担います。経営陣が残る民事再生の DIP 型とはこの点が大きく異なります。

Q3更生債権の届出期間はいつまでですか?

会社更生法138条1項の届出期間内です。届出みなし決定がある場合は、その初日に届け出たものとみなされます。決定がなければ期間を過ぎると失権します。

Q4更生債権を届け出ないとどうなりますか?

届出みなし決定がない案件で更生債権届出期間を過ぎると失権し、配当を一円も受け取れなくなります。再生で届出済みでも油断は禁物です。

Q5会社更生法249条5項はどんな規定ですか?

再生債権を届け出ていた者が、自ら更生債権届出期間内に更生債権を届け出た場合、その債権にはみなし規定(3項・4項)が適用されないと定める規定です。

Q6更生手続開始の公告はどこで確認できますか?

官報および裁判所からの通知で確認できます。会社更生法43条に基づき公告され、249条の届出みなし決定があればその旨も併せて掲げられます。

Q7再生計画で権利変更された債権はどう扱われますか?

裁判所は再生計画による権利変更の有無・内容を考慮して届出みなしの相当性を判断します(249条1項)。変更後の内容が更生債権の届出事項に変換されます。

Q8下請けの売掛金は会社更生で回収できますか?

更生債権として届け出れば更生計画に従って配当を受けられます。届出みなし決定があれば再生での届出が引き継がれ、なければ更生債権届出期間内の届出が必要です。

この条文についての質問 AI による整理

Q1民事再生で届出したのに、会社更生になったらまた出し直さないとダメなんですか?

原則は出し直しが必要ですが、裁判所が会社更生法249条1項の決定をしていれば、再生手続での届出が更生債権の届出とみなされ、出し直し不要です(249条3項)。決定の有無は更生手続開始の公告と通知に明記されます。実務のポイント:この決定は裁判所の「裁量」で、必ず出るとは限りません。出ていない案件で「前に届けたから大丈夫」と油断して更生債権届出期間を過ぎると失権します。封筒が届いたら必ず開けて決定の有無を確認するのが鉄則です

Q2担保をとっている債権も、自動で引き継がれるんですか?

249条4項により、別除権の行使で弁済を受けられない見込みの不足額の届出も、更生債権の届出として引き継がれます。再生債権の内容・原因・議決権額が、対応する更生債権の届出事項へ変換される仕組みです。実務のポイント:会社更生では民事再生と違い担保権者も手続に取り込まれます。引き継ぎ変換の際に議決権額の認識がずれると、更生計画の決議で不利になることがある。金額が大きいなら、みなされた届出内容を自分で照合しておくと安全です

間違えやすい点 AI による整理

  • 「一度届出したのだから、手続が変わっても自動的に引き継がれる」と思い込んでいる人が多いが、これは前提が誤っている。引き継がれるのは裁判所が249条1項の決定をした場合のみ。決定がなければ更生手続で改めて届け出さねばならず、しかも249条5項により、あなたが届出期間内に自分で更生債権を届け出てしまうと、みなし規定はその債権には適用されなくなる
  • 「会社更生も民事再生も似た倒産手続だから、扱いも同じ」と軽く考えがちだが、深刻度が違う。民事再生は経営陣が残る DIP 型、会社更生は管財人が経営権を握り、担保権者すら手続に取り込まれる。届出の様式・議決権の扱いも別物で、249条はその異なる二つの様式を機械的に変換する役割を負っている。変換のズレを甘く見ると、議決権額の認識を誤る
  • 「罰金や過料の請求もまとめて引き継がれる」と思っている人がいるが、249条の対象から再生手続開始前の罰金等(民事再生法97条1号)は明文で除外されている。公的債権の一部はみなしの枠外にあり、別扱いになる
比較の観点この条文ほかの条文
条文の役割249条:再生債権の届出を更生債権の届出とみなす138条:更生債権の届出期間・届出事項を定める
43条:更生手続開始の公告・通知を定める
債権者がすべき動作決定あれば再届出不要、なければ要届出期間内に所定事項を届け出る
公告・通知を確認する
みなしの基準時138条1項の届出期間の初日に届出したものとみなす届出期間の起算点・終期を画する
公告掲載により全債権者へ周知

他国ではどう定めているか 4 か国

台湾
公司法 重整(第296條以下)

台湾の公司重整も重整債權の申報制度を持つが、民事再生から会社更生のような二手続間の自動みなし変換に相当する明文規定は乏しく、申報は手続ごとに行うのが原則。

韓国
채무자 회생 및 파산에 관한 법률(統合倒産法)

韓国は会生・破産を統合法に一本化したため、日本のような別法間の移行みなしという構造自体が生じにくい。

ドイツ
Insolvenzordnung(InsO)

ドイツは単一の倒産手続(InsO)内で再建(Insolvenzplan)を扱うため、別手続への移行に伴う届出みなしという課題は構造上発生しにくい。

アメリカ
11 U.S.C. Chapter 11 / Chapter 7

米国は Chapter 間の変更(conversion, § 1112等)が制度化され、提出済みの proof of claim は変更後も効力を保つのが原則で、機能的に類似する。

AI による対応参考であり、公式の対照ではありません。各国の原文が基準です

想定される場面と対応 AI による整理

こんなときに使う

  • 下請けとして数百万円を売り掛けていた相手が民事再生に入り、あなたは届出を済ませた。半年後、裁判所が会社更生開始を決定。もし249条の決定がなされていれば、あなたは何もしなくていい。なされていなければ、更生手続での届出期間内に出し直さねば失権する。届くはずの裁判所からの公告と通知を、見落とさず読めるかどうかが分水嶺
  • もし、あなたが管財人側(更生会社の代理人)だったら? 数千の再生債権者に再届出を求めれば事務は膨大に膨れ上がり、見落とした債権者から後日クレームが噴出する。249条の決定を裁判所に促せば、その混乱を一括で回避できる。使うか使わないかで、手続全体の効率と紛争リスクが変わる
  • 会社更生開始の公告が出た。あなたの会社は再生手続で別除権つきの債権(担保の届出)を出していた。249条の決定があれば、別除権不足額の届出まで含めて更生債権の届出とみなされる。あと数週間で更生債権届出期間が締まる。249条の決定の有無を、今すぐ裁判所の公告で確認しなければ間に合わない

取るべき行動

被害を受けた側:1. 取引先の手続が民事再生から会社更生へ移行したと知ったら、まず裁判所の公告と自分宛の通知を全部開封し、249条1項の決定(再届出を要しない旨)が出ているか確認する2. 決定が出ていれば、原則あなたの再生債権届出が更生債権届出とみなされる。何もせず配当手続を待つ3. 決定が出ていない、または通知が届かず不安な場合は、更生債権届出期間内に必ず自分で届出を済ませる。期間を一日でも過ぎれば失権する4. 別除権つき債権や議決権額に不安があれば、倒産事件に強い弁護士に届出内容の引き継ぎを点検してもらう

訴えられた側:1. 更生会社の管財人・申立代理人の立場なら、再生から更生への移行を設計する段階で、裁判所へ249条の決定を促すか否かを早期に判断する2. 決定を求めるなら、再生債権の届出内容・異議の状況・再生計画による権利変更の有無を整理し、裁判所が「相当」と認める材料を揃える3. 決定後は249条2項に従い、公告にその旨を掲げ、知れている更生債権者へ漏れなく通知する。通知漏れは後日の失権紛争の火種になる4. 罰金等(民事再生法97条1号)はみなしの対象外である点を、事務処理上で明確に切り分ける

時効(請求できる期限):決定的な期限は更生債権の届出期間(会社更生法138条1項)であり、その初日に届出をしたものとみなされる。249条の決定がない場合、この届出期間を過ぎると失権する。特定の消滅時効ではなく、この手続上の届出期間が事実上の生死を分ける期限となる(最新の手続進行は事件ごとに裁判所の公告で確認すること)

学説

通説:会社更生法249条のみなしは、民事再生と会社更生で届出様式・権利変更の枠組みが異なる中で、手続経済と債権者保護を優先する例外的措置と解される。裁判所の裁量に委ね、罰金等を除外し、自ら届け出た者に適用しない(5項)ことで各手続の固有ルールとの調整を図る。

改正沿革 AI による整理

改正の年表

  1. 1.平成14年(2002年) 改正:会社更生法の全部改正(平成14年法律第154号)。旧法を抜本改正し、民事再生手続との移行に関するみなし届出規定として249条を整備。電磁的・手続的整合性を高めた。

ログインすると、この条文にメモを残して他の利用者と共有できます。

会社更生法の全文を見る所属する編章節を開く:第二節

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)。AI による解説は理解の補助であり、法的効力は条文原文が基準です。

次に調べる

判例を探す:条文単位の判例の紐づけは準備中です。上のカードから法令名で検索できます。裁判所「裁判例検索」で探す ›