要点会社更生法 255 条は、更生手続が破産手続へ移行する際、裁判所の決定により更生債権等の届出を破産債権の届出とみなす制度を定める。これにより債権者は再届出を要しない。
Q · 取引先が会社更生から破産に変わったら、届け出た債権はまた一から出し直し?
裁判所の決定があれば、出し直しは原則不要です
会社更生法 255 条により、裁判所が相当と認めて決定すれば、更生手続で届け出た更生債権等は、破産債権の届出期間の初日に届出があったものとみなされます(3 項)。あなたが何もしなくても、債権者としての列の位置は破産手続へ引き継がれます。ただし租税等や 142 条 2 号の罰金等は対象外(1 項括弧書)、自分で破産債権を期間内に届け出た場合はみなしより実際の届出が優先されます(6 項)。裁判所の公告に「届出を要しない旨」が載っているかが最初の分岐点です。
取引先が会社更生手続に入り、あなたは売掛金を更生債権として届け出た。ところが一年後、更生計画は頓挫し、裁判所は破産手続への移行を決める。ここで多くの債権者が「また一から破産債権を届け出さなければ」と慌てる。会社更生法255条は、その手間を裁判所の判断で省けると定める。裁判所が相当と認めれば、更生手続で届出があった債権は、破産債権の届出期間の初日に届出があったものとみなされる(3項)。あなたが何もしなくても、列の位置はそのまま破産手続へ引き継がれる。ただし租税や罰金は対象外で(1項括弧書)、自分で破産債権を期間内に届け出た場合は、みなしではなく実際の届出が優先される(6項)。さらに優先権・劣後・別除権といった債権の性質も、4項の対応表に従って自動的に振り替わる。引き継がれる中身を理解している債権者と、慌てて二重に動く債権者では、その後の配当への向き合い方が変わる。
会社更生法 255 条は、更生手続が廃止等により破産手続へ移行する場合の破産債権の届出みなしを定める規定である。裁判所が相当と認めて決定したときは、終了した更生手続で届出のあった更生債権等は、破産債権の届出期間の初日に届出があったものとみなされ、債権者は破産債権を改めて届け出る必要がない。租税等の請求権および一定の罰金等は対象から除かれる。
AI 輔助整理,以條文原文為準
更生手続や再生手続が頓挫して破産手続へ移行することを牽連破産といいます。会社更生法では 254 条で職権破産を決定でき、255 条で届出みなしが定められています。
更生計画が認可されなかったり、認可後に頓挫して更生手続が廃止された場合などです。裁判所は破産手続開始の決定をすることができ、その際に届出みなしの決定も併せて行えます。
裁判所が破産法 111 条 1 項で定める破産債権の届出期間の初日に、届出があったものとみなされます(255 条 3 項)。債権者が個別に行動するタイミングではありません。
担保権の被担保債権について更生債権と更生担保権の双方を届け出ていた場合、5 項により両者を合算した額が破産債権の届出としてみなされます。
4 項の対応表に従い性質が自動的に振り替わります。議決権額と債権額の差額部分や約定劣後部分は劣後的破産債権に、一般優先権がある債権は優先的破産債権に振り分けられます。
債権者が届出期間内に自ら破産債権を届け出た場合、6 項によりみなしは適用されず、実際の届出だけが効力を持ちます。内容を整え直したいときに使えます。
破産法 32 条 1 項の公告に「届出を要しない旨」が掲載され、知れている債権者には通知されます(255 条 2 項)。官報の公告と裁判所からの通知を確認します。
更生手続中に届出名義の変更を受けた者がある場合は、その者が破産債権の届出をしたものとみなされます(3 項括弧書)。譲受人が当事者として扱われます。
裁判所が255条1項の決定をしていれば、出す必要はありません。更生債権の届出が破産債権の届出期間の初日に届出があったものとみなされます(3項)。逆に決定がなければ、原則どおり破産債権を改めて届け出る必要があります。業界裏話ヒント:この決定をするかどうかは裁判所の裁量(相当と認めるとき)で、自動ではありません。判断材料は255条2項の公告に必ず書かれるので、移行を知ったらまず官報の公告と裁判所からの通知を確認する。ここを読まずに慌てて再届出すると6項が働き、かえって自分の届出だけが効力を持つことになる
引き継がれません。租税等の請求権と、142条2号の更生手続開始前の罰金等の請求権は、255条1項の括弧書で対象から除かれています。これらは破産手続で別のルールに従って扱われます。業界裏話ヒント:租税債権は破産では財団債権や優先的破産債権として独自の優先順位で処理されるため、一般のみなし届出の枠外に置かれている。公租公課を抱えている債権者は、私債権と公租公課を分けて、それぞれの破産手続上の扱いを別建てで確認するのが実務の作法です
| dimension | thisArticle | alternatives |
|---|---|---|
| 条文の役割 | 255 条:移行に伴う破産債権の届出みなし | — |
| 債権者が動く必要 | 原則不要(裁判所の決定があれば自動引き継ぎ) | — |
| 効力発生時点 | 破産債権の届出期間の初日にみなし(3 項) | — |
| 対象から除かれるもの | 租税等・142 条 2 号の罰金等(1 項括弧書) | — |
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