(車両限界)
第64条
車両は、車両限界を超えてはならない。ただし、構造上の理由により車両限界を超えなければ使用することができない装置及び排障器、クレーンその他これに類するものは、車両の安全な走行を確保することができる範囲において、車両限界を超えることができる。
(車両限界)
車両は、車両限界を超えてはならない。ただし、構造上の理由により車両限界を超えなければ使用することができない装置及び排障器、クレーンその他これに類するものは、車両の安全な走行を確保することができる範囲において、車両限界を超えることができる。
(軌道及び構造物に対する制限)
車両は、軌道及び構造物に対して、当該軌道及び構造物の負担力より大きい影響を与えないものでなければならない。
(安定性)
車両は、軌道の保全状況その他想定される運転条件において、安全な走行及び安定した走行を確保することができるものでなければならない。
2車両は、曲線軌道上で停止した場合において、転覆をしない構造のものでなければならない。
(走行装置等)
走行装置等は、次の基準に適合しなければならない。
一車輪は、車両の走行により軌道を損傷させないこと。
二車軸の配置は、走行する線区の最小曲線半径の曲線を支障なく通過することができるものであること。
三懸架装置は、軌道からの衝撃に対し十分な容量を有すること。
四列車の最前部となる車両の前部は、レール頭面上の障害物を排除することができるものであること。
五前各号に掲げるもののほか、走行装置等は、堅ろうで十分な強度を有し、かつ、車両の安全な走行及び安定した走行を確保することができるものであること。
(動力発生装置等)
動力発生装置等は、施設に適合し、運転に耐えるものでなければならない。
2車両の電気回路の電気設備は、次の基準に適合するものでなければならない。
一絶縁破壊、混触による感電及び火災のおそれのないものであること。
二誘導作用による障害を鉄道事業の用に供する他の電気回路の電気設備に及ぼすおそれのないものであること。
三集電装置は、電車線に対し追従性を有するものであること。
四パンタグラフは、乗務員室から一斉に下降させることができること。ただし、電気機関車の重連その他の特別な理由によりやむを得ない場合は、この限りでない。
五パンタグラフ降下時にアークによる火災の発生するおそれのないものであること。
六過電流による過熱焼損のおそれのないものであること。
七異常な高電圧の侵入に対し、回路の安全を確保することができること。
八高電圧の電車線の区間を走行する車両にあっては、異常時に電車線を強制的に停電させることができること。
3内燃機関及び蒸気機関を有する車両の機関等については、次の基準に適合するものでなければならない。
一機関は、異常な過熱が発生することがないよう適切な保護措置が講じられること。
二蒸気機関は、機関から排出される火の粉及び燃えがらによる火災の発生を防止することができること。
三床壁等は、機関の熱による発火を防止することができるよう設置されること。
四燃料装置は、燃料の漏れ及び引火を防止することができること。
五排気管は、排気ガス及び熱による旅客への危険及び他の装置の故障を防止する構造であること。
4圧縮水素ガスを燃料とする車両の燃料電池等は、水素ガスの漏えい、燃焼及び爆発の防止その他の輸送の安全の確保のために必要な構造に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない。
(ブレーキ装置)
車両には、次の基準に適合するブレーキ装置を設けなければならない。
一車両を確実に減速し、又は停止させることができること。
二組成した車両に乗務員室からの操作により連動して作用すること。(専ら入換えをする場合に連結して運転する車両及び特殊車を除く。第五号において同じ。)
三振動、衝撃等によりその作用に支障を及ぼすおそれのないこと。
四制動力を連続して作用させることができること。
五組成した車両が分離したときに自動的に作用すること。
六車両を急速に停止させることができること。ただし、特殊車にあっては、この限りでない。
七制動力の供給源を確保することができないことにより、その作用に支障を及ぼすおそれのある場合は、発車することができないこと。ただし、蒸気機関車であって警報装置等を設置した場合は、この限りでない。
2車両には、前項のブレーキ装置のほか、次の基準に適合するブレーキ装置を設けなければならない。
一留置中の車両の転動を防止することができるものであって前項第三号の基準に適合する装置。ただし、当該装置を有する他の車両に固定連結すること等により、留置中に車両の転動を防止する場合は、この限りでない。
二前項のブレーキ装置が故障した場合に使用することができる独立したブレーキ機能を有するものであって前項第一号、第三号及び第四号の基準に適合する装置。ただし、機関車、旅客車(客車に限る。)、貨物車(貨車及び荷物車に限る。)及び特殊車は除く。
(車体の構造)
車両の車体は、堅ろうで十分な強度を有し、運転に耐えるものでなければならない。
(著しい騒音を軽減するための構造)
新幹線の車両は、列車の走行に伴い発生する著しい騒音を軽減するための構造としなければならない。ただし、専ら事故の復旧又は施設の試験、検査若しくは保守の用に供する車両については、この限りでない。
(乗務員室の構造)
乗務員室は、客室の旅客により乗務員の操作が妨げられないものであって、列車の運転に支障のないよう、必要な出入口を設けたものでなければならない。ただし、特殊車の乗務員室については、この限りでない。
2乗務員室の窓は、運転に必要な視野を有するものでなければならず、かつ、前面においては、小石、風圧等から乗務員を保護することができる十分な強度を有するものでなければならない。ただし、特殊車の乗務員室については、この限りでない。
(客室の構造)
客室は、次の基準に適合するものでなければならない。
一窓は、十分な強度を有し、かつ、窓を開けた場合において、施設等と接触するおそれ及び旅客が転落するおそれのないこと。
二客室内は、必要な換気をすることができること。
三夜間及びトンネル走行時に必要な照明設備を設け、非常時にも客室内に必要な明るさを確保すること。
四通路は、安全かつ円滑に通行することができること。
五座席及び立席は、列車の動揺を考慮し、旅客の安全を確保することができること。
六必要に応じ便所を設けること。
七前各号に掲げるもののほか、客室は、旅客が安全に利用することができるものであること。
(旅客用乗降口の構造)
旅客用乗降口は、旅客の安全かつ円滑な乗降を確保することができるものであって、その扉には、次の基準に適合する自動戸閉装置を設けなければならない。
一同時に開閉することができること。
二乗務員が開閉状態の確認をすることができるものであること。
三扉が閉じた後でなければ発車することができないものであること。ただし、客車であって係員が扉が閉じたことを直接に確認する場合は、この限りでない。
四非常の際に手動により開くことができるものであること。ただし、サードレール式の電車線の区間等を走る車両は、この限りでない。
(貫通口及び貫通路の構造)
旅客車には、旅客が安全かつ円滑に通行することができる貫通口及び貫通路を設けなければならない。ただし、専ら車両一両で運転するものにあっては、この限りでない。
2施設の状況により非常時に側面から避難できない区間を走行する列車は、その最前部となる車両の前端及び最後部となる車両の後端(最前部が機関車である列車にあっては、車両の最後部となる後端)から確実に避難することができるものでなければならない。
(非常口の構造)
非常の際に旅客が脱出することが困難な車両には、容易かつ確実に脱出することができ、かつ、乗務員が開閉状態を容易に確認することができる非常口を設けなければならない。
(連結装置)
連結装置(連接台車及びこれに類似する構造のものを除く。)は、堅ろうで十分な強度を有し、振動、衝撃等に耐え、かつ、車両等を相互に確実に結合することができるものでなければならない。
(特殊な貨物を運送する車両の構造)
可燃性液体、自動車その他の特殊な貨物を運送する貨物車は、当該貨物に起因する災害を防止することができる構造及び設備を有するものでなければならない。
(乗務員室の設備)
車両の運転に使用する乗務員室には、力行制御、ブレーキ制御等運転に必要な設備を設けなければならない。
2前項の設備は、乗務員が容易に操作及び確認することができるものでなければならない。
3車両の運転に使用する乗務員室には、動力車を操縦する係員が運転操作不能となった場合に、列車を自動的に停止させることができる装置を設けなければならない。ただし、施設及び車両の構造等により、列車の安全な運転に支障を及ぼすおそれのない場合は、この限りではない。
4第五十四条第二項又は第五十七条の装置を設けた場合は、当該装置の開放スイッチは乗務員が容易に開放することができないものでなければならない。
(内圧容器その他の圧力供給源及びその附属装置)
内圧容器その他の圧力供給源及びその附属装置は、次の基準に適合するものでなければならない。
一圧力の異常上昇を防止することができること。
二水分等による機能低下を防止することができること。
三振動及び衝撃により損傷しないこと。
(車両の附属装置)
車両には、種別に応じ、次の各号に掲げる車両の附属装置であって当該各号に定める基準に適合するものを設けなければならない。ただし、安全かつ円滑な車両の走行及び旅客の乗降を確保することができるものにあっては、この限りでない。
一合図装置乗務員相互間で確実に合図をすることができるものであること。
二通話装置乗務員相互間で円滑に通話をすることができるものであること。
三気笛危険の警告等を行うのに十分な音量を有するものであること。
四車内放送装置すべての客室に放送することができるものであること。
五非常通報装置非常時に旅客が容易に乗務員等へ通報することができるものであること。
六非常停止装置非常時に旅客が容易に車両を停止させることができるものであること。
七標識灯夜間に列車の前方及び後方からその列車の進行方向を確認することができるものであること。
2前項第六号の附属装置は、車外に出た旅客が感電するおそれのある場合その他の旅客の安全に支障を及ぼすおそれのある場合は、設置してはならない。
(車両の表記)
車両には、車両の識別等ができるよう必要な表記をしなければならない。
(車両の火災対策)
車両の電線は、混触、機器の発熱等による火災発生を防ぐことができるものでなければならない。
2アーク又は熱を発生するおそれのある機器は、適切な保護措置が取られたものでなければならない。
3旅客車の車体は、予想される火災の発生及び延焼を防ぐことができる構造及び材質でなければならない。
4機関車(蒸気機関車を除く。)、旅客車及び乗務員が執務する車室を有する貨物車には、火災が発生した場合に初期消火ができる設備を設けなければならない。
(火災報知設備)
寝台車には、火災が発生した場合に自動的に報知する設備を設けなければならない。
(停電時の装置の機能)
運転及び旅客の安全を確保するため必要な装置は、主たる電源の供給が断たれた場合においても一定時間機能するものでなければならない。
(動力車を操縦する係員が単独で乗務する列車等の車両設備)
動力車を操縦する係員が単独で乗務する列車は、第六十四条から前条までの規定によるほか、次の基準に適合するものでなければならない。
一地下式構造の区間その他の非常時に旅客の迅速な避難が困難な区間を走行する旅客車にあっては、第七十九条第三項の装置が作動したことを自動的に駅又は運転指令所に通報することができる装置の設置その他の非常時に旅客の安全を確保するための措置を講じたものであること。
二動力車を操縦する係員が保安上必要な場合には、駅又は運転指令所と定位置で支障なく連絡することができること。
三旅客車にあっては、動力車を操縦する係員が定位置で容易に旅客用乗降口の扉の操作及び旅客への放送をすることができること。
2動力車を操縦する係員が乗務しない列車は、第六十四条から前条までの規定によるほか、客室において旅客が運転指令所と相互に連絡ができる装置の設置その他の非常時に旅客の安全を確保するための措置を講じなければならない。ただし、係員が乗務することにより非常時に旅客の安全を確保することができる場合は、この限りでない。
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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)