(捕虜収容所の規律及び秩序)
第43条
捕虜収容所の規律及び秩序は、厳正に維持されなければならない。
2前項の目的を達成するためこの章の規定によりとる措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。
(捕虜収容所の規律及び秩序)
捕虜収容所の規律及び秩序は、厳正に維持されなければならない。
2前項の目的を達成するためこの章の規定によりとる措置は、被収容者の収容を確保し、並びにその処遇のための適切な環境及びその安全かつ平穏な共同生活を維持するため必要な限度を超えてはならない。
(遵守事項等)
捕虜収容所長は、捕虜収容所内の規律及び秩序を維持するため必要な被収容者の遵守すべき事項(以下「遵守事項」という。)を定めるものとする。
2前項の規定により定められるもののほか、捕虜収容所長又はその指定する職員は、捕虜収容所の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、被収容者に対し、その生活及び行動について指示することができる。
(身体の検査等)
捕虜収容所長の指定する自衛官は、捕虜収容所の規律及び秩序を維持するため必要があるときは、被収容者の身体、着衣、所持品及び居住区画を検査し、並びに被収容者の所持品を取り上げて一時保管することができる。ただし、女性の被収容者の身体及び着衣を検査する場合には、捕虜収容所長の指定する女性の自衛官が行わなければならない。
(制止等の措置)
捕虜収容所に勤務する自衛官は、被収容者が逃走し、自己若しくは他人に危害を与え、捕虜収容所の職員の職務の執行を妨げ、その他捕虜収容所の規律及び秩序を著しく害する行為をし、又はこれらの行為をしようとするときは、合理的に必要と判断される限度で、その行為を制止し、当該被収容者を拘束し、その他その行為を抑止するため必要な措置をとることができる。
(用具の使用)
捕虜収容所に勤務する自衛官は、前条の規定による措置をとる場合又は被収容者を護送する場合には、防衛大臣の定めるところにより、手錠その他の防衛省令で定める用具を使用することができる。
(懲戒処分)
懲戒権者(捕虜収容所長又は捕虜収容所に勤務する幹部自衛官(防衛省設置法(昭和二十九年法律第百六十四号)第十五条第一項に規定する幹部自衛官をいう。)であって政令で定める者をいう。以下同じ。)は、被収容者が次の各号のいずれかの行為をしたときは、当該被収容者に対し、懲戒処分を行うことができる。
一逃走すること(第三条約第九十一条第一項(1)から(3)までのいずれかに該当するものを除く。)又は逃走しようとすること。
二自己又は他人に危害を与えること、捕虜収容所の職員の職務の執行を妨げること、遵守事項を遵守しないことその他の抑留業務の円滑な実施を妨げること。
三信書の発信その他の方法により我が国の防衛上支障のある通信を試みることその他の武力攻撃又は存立危機武力攻撃に資する行為を行うこと。
四前三号に掲げる行為を準備し、共謀し、あおり、唆し、又は援助すること。
(懲戒処分の種類)
懲戒処分の種類は、次のとおりとする。
一第七十四条の規定により給付金計算高に加算すべき捕虜等抑留給付金の二分の一以内の削減
二一日につき二時間以内の防衛省令で定める業務への従事
三他の被収容者から分離して行う拘禁
2懲戒処分を行う期間は、三十日以内とする。前条各号に掲げる行為(以下「反則行為」という。)に該当する二以上の行為に対して同時に懲戒処分を行うときも、同様とする。
3懲戒処分は、同一の行為につき、二種類以上を併せて行ってはならない。
4第一項第二号に掲げる懲戒処分は、被収容者(仮収容者を除く。)のうち、下士官又は兵として指定された者に対してのみこれを行うことができる。
5第一項第二号に掲げる懲戒処分において従事した業務については、第七十四条の規定による業務従事報奨金の加算はしない。
6第一項第三号に掲げる懲戒処分においては、防衛省令で定めるところにより、懲戒権者が指定する階級等及び性別ごとに分離した区画において拘禁する。この場合において、当該懲戒処分を受ける者から、次に掲げる行為の求めがあったときは、これを許さなければならない。
一苦情の申出及び請願をすること。
二利益保護国代表及び捕虜代表と連絡をとること。
三一日につき二時間を下回らない防衛大臣が定める範囲内で希望する時間の戸外における運動をすること。
四書籍等の閲覧をすること。
五第十節第二款の規定により信書を発受すること。
7女性の被収容者に対し第一項第三号に掲げる懲戒処分を行うときは、当該被収容者を男性の捕虜収容所の職員のみの監視の下に置いてはならない。
(懲戒処分の基準)
懲戒処分を行うに当たっては、反則行為をした被収容者の年齢、心身の状態及び行状、反則行為の性質、軽重、動機及び捕虜収容所の運営に及ぼした影響、反則行為後における当該被収容者の態度その他の事情を考慮しなければならない。
(懲戒処分を行う手続等)
懲戒権者は、被収容者が反則行為をした疑いがあると思料するときは、反則行為の有無及び前条の規定により考慮すべき事情について、できる限り速やかに調査を行わなければならない。
2前項の調査のため必要があるときは、防衛省令で定めるところにより、反則行為をした疑いのある被収容者を他の被収容者から隔離することができる。この場合において、当該被収容者を隔離する期間は、十四日を超えてはならない。
3懲戒処分を行うときは、あらかじめ、反則行為をした疑いのある被収容者に事実の要旨を告げた上、弁解の機会を与えなければならない。この場合において、当該被収容者は、通訳人による通訳を求めることができる。
4前項の事実を告げられた被収容者は、必要な参考人の陳述を求めることができる。
5懲戒権者は、被収容者に懲戒処分を行うことを決定したときは、防衛省令で定めるところにより、当該被収容者及び捕虜代表に対し、その旨及び当該懲戒処分の内容を通知しなければならない。
6捕虜収容所長は、防衛省令で定めるところにより、懲戒処分に係る記録を作成し、及び保存しなければならない。
7捕虜収容所長は、懲戒処分を受けた被収容者、利益保護国代表その他防衛省令で定める者から前項の記録の閲覧を求められたときは、これを許可しなければならない。
(懲戒処分の執行)
懲戒処分の執行は、捕虜収容所内において行わなければならない。
2懲戒処分の執行は、前条第五項の規定による通知の時から一月を経過したときは、これを開始してはならない。
3懲戒処分の執行は、直近の懲戒処分の執行が終了した後三日以内は、これをすることはできない。ただし、当該懲戒処分の期間及び当該直近の懲戒処分の期間がいずれも十日に満たないときは、この限りでない。
(懲戒処分の不執行等)
懲戒権者は、懲戒処分の通知を受けた被収容者について、その通知の後における当該被収容者の態度その他の事情を考慮し、相当の理由があると認めるときは、当該懲戒処分の全部又は一部の執行をしないことができる。
(懲戒処分執行後の監視)
捕虜収容所長は、第四十八条第一号に掲げる行為をしたことを理由に懲戒処分を受けた被収容者については、当該懲戒処分の執行が終了した後、これを防衛省令で定める監視の下に置くことができる。
(防衛省令への委任)
この款に定めるもののほか、懲戒処分に関する手続に関し必要な事項は、防衛省令で定める。
このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。
出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)