(救済給付の種類等)
第3条
石綿による健康被害の救済のため支給される給付(以下「救済給付」という。)は、次に掲げるとおりとし、独立行政法人環境再生保全機構(以下「機構」という。)がこの章の規定により支給するものとする。
一医療費
二療養手当
三葬祭料
四特別遺族弔慰金
五特別葬祭料
六救済給付調整金
(救済給付の種類等)
石綿による健康被害の救済のため支給される給付(以下「救済給付」という。)は、次に掲げるとおりとし、独立行政法人環境再生保全機構(以下「機構」という。)がこの章の規定により支給するものとする。
一医療費
二療養手当
三葬祭料
四特別遺族弔慰金
五特別葬祭料
六救済給付調整金
(医療費の支給及び認定等)
機構は、日本国内において石綿を吸入することにより指定疾病にかかった旨の認定を受けた者に対し、その請求に基づき、医療費を支給する。
2前項の認定(以下この条から第十七条まで及び第二十条第一項第二号において「認定」という。)は、医療費の支給を受けようとする者の申請に基づき、機構が行う。
3機構は、認定を行ったときは、当該認定を受けた者(以下「被認定者」という。)に対し、石綿健康被害医療手帳を交付するものとする。
4認定は、当該認定に係る指定疾病の療養を開始した日(その日が当該認定の申請のあった日の三年前の日前である場合には、当該申請のあった日の三年前の日。以下「基準日」という。)にさかのぼってその効力を生ずる。
第五条
機構は、認定の申請をした者が認定を受けないで死亡した場合において、その死亡した者が認定を受けることができる者であるときは、その死亡した者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母若しくは兄弟姉妹であって、その死亡した者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたもの又はその死亡した者について葬祭を行う者の申請に基づき、その死亡した者が認定を受けることができる者であった旨の決定を行うものとする。
2前項の申請は、同項に規定する死亡した者の死亡の日から六月以内に限り、することができる。
3機構が第一項の決定を行ったときは、当該決定に係る死亡した者につき、基準日から死亡した日までの間において被認定者であったものとして救済給付を支給する。
(認定の有効期間)
認定は、基準日から申請のあった日の前日までの期間に指定疾病の種類に応じて政令で定める期間を加えた期間内に限り、その効力を有する。
2機構は、認定に当たり、被認定者の当該認定に係る指定疾病が有効期間の満了前に治る見込みが少ないと認めるときは、前項の規定にかかわらず、別に当該認定の有効期間を定めることができる。
(認定の更新)
被認定者の当該認定に係る指定疾病が前条第一項又は第二項の規定により定められた有効期間の満了前に治る見込みがないときは、当該被認定者は、機構に対し、認定の更新を申請することができる。
2機構は、前項の規定による申請があった場合において、当該申請に係る指定疾病が有効期間の満了後においても継続すると認めるときは、当該指定疾病に係る認定を更新するものとする。
3前条の規定は、前項の規定により更新される認定について準用する。この場合において、同条第一項中「基準日から申請のあった日の前日までの期間に指定疾病の種類に応じて政令で定める期間を加えた期間内」とあるのは、「指定疾病の種類に応じて政令で定める期間内」と読み替えるものとする。
第八条
前条第一項の規定による申請をすることができる者が、災害その他やむを得ない理由により当該申請に係る認定の有効期間の満了前に当該申請をすることができなかったときは、その者は、その理由のやんだ日から二月以内に限り、当該認定の更新を申請することができる。
2機構は、前項の規定による申請があった場合において、当該申請に係る指定疾病がその後においても継続すると認めるときは、当該申請に係る認定を更新するものとする。この場合において、更新された認定は、同項に規定する有効期間の満了日の翌日にさかのぼってその効力を生ずる。
3第六条の規定は、前項の規定により更新される認定について準用する。この場合において、同条第一項中「基準日から申請のあった日の前日までの期間に指定疾病の種類に応じて政令で定める期間を加えた期間内」とあるのは、「指定疾病の種類に応じて第八条第一項に規定する有効期間の満了日の翌日から政令で定める期間内」と読み替えるものとする。
(認定の取消し)
機構は、被認定者の指定疾病が治ったと認めるときは、認定を取り消すものとする。
(判定の申出)
機構は、認定、第五条第一項の規定による決定、第六条第二項(第七条第三項及び第八条第三項において準用する場合を含む。)の規定による有効期間の設定、第七条第二項及び第八条第二項の規定による認定の更新並びに前条の規定による認定の取消しを行おうとするときは、医学的判定を要する事項に関し、環境大臣に判定を申し出るものとする。
2環境大臣は、前項の規定による判定の申出があったときは、中央環境審議会の意見を聴いて判定を行い、機構に対し、その結果を通知するものとする。
(医療費の支給の要件及び範囲)
機構は、被認定者が、その認定に係る指定疾病につき、健康保険法(大正十一年法律第七十号)第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関又は保険薬局その他病院、診療所(これらに準ずるものを含む。)又は薬局であって環境省令で定めるもの(これらの開設者が診療報酬の請求及び支払に関し第十三条第一項に規定する方式によらない旨を機構に申し出たものを除く。以下「保険医療機関等」という。)から次に掲げる医療を受けたときは、当該被認定者に対し、その請求に基づき、医療費を支給する。この場合において、被認定者が第五条第一項の決定に係る死亡した者以外の者であるときは、当該被認定者が石綿健康被害医療手帳を提示して医療を受けたときに限り、医療費を支給するものとする。
一診察
二薬剤又は治療材料の支給
三医学的処置、手術及びその他の治療
四居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護
五病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護
六移送
(医療費の額)
前条の規定により支給する医療費の額は、当該医療に要する費用の額から、当該認定に係る指定疾病につき、健康保険法その他の政令で定める法律(以下「健康保険法等」という。)の規定により被認定者が受け、又は受けることができた医療に関する給付の額を控除して得た額とする。
2前項の医療に要する費用の額は、健康保険の療養に要する費用の額の算定方法の例により算定するものとする。ただし、現に要した費用の額を超えることができない。
(保険医療機関等に対する医療費の支払等)
被認定者が、石綿健康被害医療手帳を提示して、当該認定に係る指定疾病について、保険医療機関等から医療を受けた場合においては、機構は、医療費として当該被認定者に支給すべき額の限度において、その者が当該医療に関し当該保険医療機関等に支払うべき費用を、当該被認定者に代わり、当該保険医療機関等に支払うことができる。
2前項の規定による支払があったときは、当該被認定者に対し、医療費の支給があったものとみなす。
3健康保険法等の規定による被保険者又は組合員である被認定者が、当該認定に係る指定疾病について保険医療機関等から医療を受ける場合には、健康保険法等の規定により当該保険医療機関等に支払うべき一部負担金は、健康保険法等の規定にかかわらず、当該医療に関し機構が第一項の規定による支払をしない旨の決定をするまでは、支払うことを要しない。
第十四条
機構は、前条第一項の規定による支払をなすべき額を決定するに当たっては、社会保険診療報酬支払基金法(昭和二十三年法律第百二十九号)に定める審査委員会、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)に定める国民健康保険診療報酬審査委員会その他政令で定める医療に関する審査機関の意見を聴かなければならない。
2機構は、前条第一項の規定による支払に関する事務を社会保険診療報酬支払基金、国民健康保険団体連合会その他環境省令で定める者に委託することができる。
(緊急時等における医療費の支給の特例)
機構は、被認定者が緊急その他やむを得ない理由により保険医療機関等以外の病院、診療所又は薬局その他の者から第十一条各号に掲げる医療を受けた場合において、その必要があると認めるときは、同条の規定にかかわらず、当該被認定者に対し、その請求に基づき、医療費を支給することができる。
2機構は、第五条第一項の決定に係る死亡した者以外の被認定者が石綿健康被害医療手帳を提示しないで保険医療機関等から第十一条各号に掲げる医療を受けた場合において、石綿健康被害医療手帳を提示しなかったことが緊急その他やむを得ない理由によるものと認めるときは、同条の規定にかかわらず、当該被認定者に対し、その請求に基づき、医療費を支給することができる。
3第十二条の規定は、前二項の医療費の額の算定について準用する。
4第一項及び第二項の医療費の支給の請求は、その請求をすることができる時から二年を経過したときは、することができない。
(療養手当の支給)
機構は、被認定者に対し、その請求に基づき、政令で定める額の療養手当を支給する。
2療養手当は、月を単位として支給するものとし、当該支給は、基準日の属する月の翌月から始め、支給すべき事由が消滅した日の属する月で終わる。
3療養手当は、毎年二月、四月、六月、八月、十月及び十二月の六期に、それぞれの前月及び前々月の分を支払う。ただし、前支払期月に支払うべきであった療養手当又は支給すべき事由が消滅した場合におけるその期の療養手当は、その支払期月でない場合であっても、支払うものとする。
(医療費等の支給の請求等)
医療費及び療養手当(以下「医療費等」という。)の支給の請求は、認定の申請がされた後は、当該認定前であっても、することができる。
2医療費等を支給する旨の処分は、その請求のあった日にさかのぼってその効力を生ずる。
(未支給の医療費等)
医療費等を受けることができる者が死亡した場合において、その死亡した者に支給すべき医療費等でまだその者に支給していなかったものがあるときは、その者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、その死亡した者の死亡の当時その者と生計を同じくしていたものは、自己の名で、その支給を請求し、当該医療費等の支給を受けることができる。
2前項の規定により医療費等の支給を受けることができる者の順位は、同項に規定する順序による。
3第一項の規定により医療費等の支給を受けることができる同順位者が二人以上あるときは、その一人がした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その一人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
4第一項の医療費等の支給の請求は、第五条第一項の決定の申請がされた後は、当該決定前であっても、することができる。
(葬祭料の支給)
機構は、被認定者が当該認定に係る指定疾病に起因して死亡したときは、葬祭を行う者に対し、その請求に基づき、政令で定める額の葬祭料を支給する。
2前項の葬祭料の支給の請求は、被認定者が死亡した時から二年を経過したときは、することができない。
3前条第四項の規定は、第一項の葬祭料の支給の請求について準用する。
(特別遺族弔慰金等の支給)
次に掲げる者の遺族(第五十九条第一項に規定する特別遺族給付金の支給を受けることができる者を除く。)に対し、特別遺族弔慰金及び特別葬祭料を支給する。
一日本国内において石綿を吸入することにより指定疾病にかかり、当該指定疾病に起因して施行日前に死亡した者(以下「施行前死亡者」という。)
二日本国内において石綿を吸入することにより指定疾病にかかり、当該指定疾病に関し認定の申請をしないで当該指定疾病に起因して施行日以後に死亡した者(以下「未申請死亡者」という。)
2前項の特別遺族弔慰金の額は、指定疾病について受ける医療に要する費用及び第十六条第一項の療養手当の額を勘案して単一の金額として政令で定める額とする。
3第一項の特別葬祭料の額は、前条第一項の葬祭料の額と同一とする。
(特別遺族弔慰金等の支給を受けることができる遺族の範囲及び順位)
前条第一項の特別遺族弔慰金及び特別葬祭料(以下「特別遺族弔慰金等」という。)の支給を受けることができる遺族は、施行前死亡者又は未申請死亡者の配偶者、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、施行前死亡者又は未申請死亡者の死亡の当時施行前死亡者又は未申請死亡者と生計を同じくしていたものとする。
2第十八条第二項及び第三項の規定は、特別遺族弔慰金等の支給を受けることができる遺族について準用する。
(特別遺族弔慰金等に係る認定等)
機構は、特別遺族弔慰金等の支給を受けようとする者の請求に基づき、当該支給を受ける権利の認定を行い、当該認定を受けた者に対し、特別遺族弔慰金等を支給する。
2前項の特別遺族弔慰金等の支給の請求は、施行前死亡者の遺族にあっては施行日から二十六年、未申請死亡者の遺族にあっては当該未申請死亡者の死亡の時から二十五年を経過したときは、することができない。
(救済給付調整金の支給)
被認定者が当該認定に係る指定疾病に起因して死亡した場合において、当該指定疾病に関し支給された医療費及び療養手当の合計額が特別遺族弔慰金の額に満たないときは、当該死亡した者の遺族に対し、特別遺族弔慰金の額から当該合計額を控除した額に相当する金額を救済給付調整金として支給する。
2機構は、前項に規定する遺族の請求に基づき、同項の救済給付調整金(以下「救済給付調整金」という。)を支給する。
3第十八条第四項及び第十九条第二項の規定は救済給付調整金の支給の請求について、第二十一条の規定は救済給付調整金の支給を受けることができる遺族について準用する。
(判定の申出)
機構は、第十九条第一項の規定による葬祭料の支給及び第二十二条第一項の規定による認定を行おうとするときは、医学的判定を要する事項に関し、環境大臣に判定を申し出ることができる。
2第十条第二項の規定は、前項の規定による判定の申出があった場合について準用する。
(救済給付の免責)
救済給付の支給を受けることができる者に対し、同一の事由について、損害のてん補がされた場合においては、機構は、その価額の限度で救済給付を支給する義務を免れる。
(他の法令による給付との調整)
医療費は、被認定者に対し、当該認定に係る指定疾病について、健康保険法等以外の法令(条例を含む。)の規定により医療に関する給付が行われるべき場合には、その給付の限度において、支給しない。
2療養手当、葬祭料、特別遺族弔慰金等及び救済給付調整金は、これらの支給を受けることができる者に対し、同一の事由について、労災保険法その他の法令による給付で政令で定めるものが行われるべき場合には、その給付に相当する金額として政令で定めるところにより算定した額の限度において、支給しない。
(不正利得の徴収)
偽りその他不正の手段により救済給付の支給を受けた者があるときは、機構は、国税徴収の例により、その救済給付の支給に要した費用に相当する金額の全部又は一部をその者から徴収することができる。
2前項の規定による徴収金の先取特権の順位は、国税及び地方税に次ぐものとする。
(受給権の保護)
救済給付の支給を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。
(公課の禁止)
租税その他の公課は、救済給付として支給を受けた金品を標準として、課することができない。
(環境省令への委任)
この節に定めるもののほか、第四条第一項及び第二十二条第一項の認定の申請その他の救済給付に関する手続に関し必要な事項は、環境省令で定める。
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出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)