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商品先物取引法 第六章 委託者保護基金

第269条〜第327条・全 59 条・e-Gov法令検索で原文を見る ›

  1. 商品先物取引法第六章 委託者保護基金は、第269条〜第327条の全 59 条で構成されています。
  2. 商品先物取引法第六章 委託者保護基金が属する商品先物取引法の法令番号は昭和二十五年法律第二百三十九号です。
  3. 商品先物取引法の公布日は昭和25年8月5日です。
  4. 商品先物取引法について、LawPlayer が e-Gov法令検索から取得した令和8年4月5日時点では廃止情報はありません。
第一節 総則

(一般委託者)

第269条

この章において「一般委託者」とは、商品先物取引業者(国内の営業所又は事務所において第二条第二十二項第一号又は第二号に掲げる行為を業として行う商品先物取引業者に限る。以下この章において同じ。)の国内の営業所又は事務所の顧客であつて当該商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(商品清算取引を除く。次項において同じ。)を委託した者(商品先物取引業者、金融商品取引法第二条第三項第一号に規定する適格機関投資家、商品投資顧問業者その他の政令で定める者を除く。)をいう。

2商品先物取引業者がその一般委託者の計算において他の商品先物取引業者に対し商品市場における取引等(第二条第二十一項第一号又は第三号に掲げるものに限る。)を委託した場合には、前項の規定にかかわらず、当該商品先物取引業者を当該他の商品先物取引業者の一般委託者とみなして、この章の規定を適用する。

(目的)

第270条

委託者保護基金は、第三百六条第一項の規定による一般委託者に対する支払その他の業務を行うことにより委託者の保護を図り、もつて商品市場に対する信頼性を維持することを目的とする。

(法人格及び住所)

第271条

委託者保護基金は、法人とする。

2委託者保護基金の住所は、その主たる事務所の所在地にあるものとする。

(名称)

第272条

委託者保護基金は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いなければならない。

2委託者保護基金でない者は、その名称中に「委託者保護基金」という文字を用いてはならない。

(登記)

第273条

委託者保護基金は、政令で定めるところにより、登記しなければならない。

2前項の規定により登記しなければならない事項は、登記の後でなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

(不法行為能力等)

第274条

委託者保護基金は、理事長又は理事がその職務を行うについて他人に加えた損害を賠償する責任を負う。

第二節 会員

(会員の資格)

第275条

委託者保護基金の会員たる資格を有する者は、商品先物取引業者に限る。

2委託者保護基金は、商品先物取引業者が当該委託者保護基金に加入しようとするときは、正当な事由により加入を制限する場合を除き、その加入を拒み、又はその加入について不当な条件を付してはならない。

(加入義務等)

第276条

商品先物取引業者は、いずれか一の委託者保護基金にその会員として加入しなければならない。

2第百九十条第一項の許可を受けて商品先物取引業を行おうとする者(国内の営業所又は事務所において第二条第二十二項第一号又は第二号に掲げる行為を業として行おうとする者に限る。)又は第百九十五条第一項第一号の届出(第百九十二条第一項第五号に係るものに限る。)をして国内の営業所若しくは事務所において第二条第二十二項第一号若しくは第二号に掲げる行為を業として行おうとする者(委託者保護基金の会員でない者に限る。)は、その許可の申請又は届出に先立つて、いずれか一の委託者保護基金に加入する手続をとらなければならない。

3前項の規定により委託者保護基金に加入する手続をとつた者は、同項の許可を受けた時又は同項の届出が受理された時に、当該委託者保護基金の会員となる。

4商品先物取引業者は、委託者保護基金に加入した場合又は所属する委託者保護基金を変更した場合には、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

(脱退等)

第277条

委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次に掲げる事由により、当然、その所属する委託者保護基金を脱退する。

一第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定による第百九十条第一項の許可の取消し

二第百九十条第二項又は第百九十七条第二項の規定による第百九十条第一項の許可の失効

2商品先物取引業者は、次に掲げる場合を除き、その所属する委託者保護基金を脱退することができない。

一前項各号に掲げる事由による場合

二第百九十五条第一項第二号の届出をする場合

三主務大臣の承認を受けて他の委託者保護基金の会員となる場合

3前項第一号又は第二号の場合において委託者保護基金を脱退した者は、第三百二条から第三百十一条までの規定の適用については、なお当該委託者保護基金の会員である商品先物取引業者とみなす。

4商品先物取引業者は、その所属する委託者保護基金を脱退した場合(第一項の規定により脱退した場合を除く。)においても、当該商品先物取引業者が当該委託者保護基金を脱退するまでに第三百三条第一項各号又は第三項各号のいずれかに該当することとなつた商品先物取引業者のために当該委託者保護基金が行う業務(第三百六条第一項及び第三百八条第一項の業務に限る。)に要する費用のうち、脱退した商品先物取引業者の負担すべき費用の額として業務規程で定めるところにより当該委託者保護基金が算定した額を負担金として納付する義務を負う。

5主務大臣は、第二項第三号の承認の申請があつたときは、次に掲げる要件を満たしている場合でなければ、その承認をしてはならない。

一当該商品先物取引業者が、その承認の申請の時においてその脱退しようとする委託者保護基金に対し会員として負担する債務を完済しており、かつ、前項に規定する義務を履行することが確実と見込まれること。

二当該商品先物取引業者が、他の委託者保護基金に会員として加入する手続をとつていること。

第三節 設立

(設立要件)

第278条

委託者保護基金を設立するには、その会員になろうとする二十以上の商品先物取引業者が発起人とならなければならない。

2発起人は、定款及び業務規程を作成した後、会員になろうとする者を募り、これを会議の日時及び場所とともにその会議開催日の二週間前までに公告して、創立総会を開かなければならない。

3定款及び業務規程の承認その他設立に必要な事項の決定は、創立総会の決議によらなければならない。

4創立総会では、定款及び業務規程を修正することができる。

5第三項の規定による創立総会の議事は、その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者(以下この条において「加入予定者」という。)及び発起人の半数以上が出席し、その出席者の議決権の三分の二以上で決する。

6委託者保護基金の成立の日を含む事業年度の業務の運営に必要な事項(予算及び資金計画を含む。)の決定は、第二百九十二条第二項の規定にかかわらず、創立総会の決議によることができる。

7第二百九十五条本文の規定は、前項の規定による創立総会の議事について準用する。この場合において、同条本文中「総会員」とあるのは、「その開会までに発起人に対して会員となる旨を申し出た商品先物取引業者及び発起人」と読み替えるものとする。

8各加入予定者の創立総会の議決権は、平等とする。

9創立総会に出席しない加入予定者は、書面で、又は代理人によつて議決権を行うことができる。

10前項の加入予定者は、定款で定めるところにより、同項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、電磁的方法により議決権を行うことができる。

11前二項の規定により議決権を行う者は、出席者とみなす。

12第八項、第九項及び前項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。

13委託者保護基金と特定の加入予定者との関係について創立総会の議決をする場合には、その加入予定者は、議決権を有しない。

(認可の申請)

第279条

発起人は、創立総会の終了後遅滞なく、次に掲げる事項を記載した認可申請書を主務大臣に提出して、設立の認可を受けなければならない。

一名称

二純資産額

三事務所の所在地

四役員の氏名及び住所並びに会員の商号

2前項の認可申請書には、定款、業務規程その他主務省令で定める書類を添付しなければならない。

3第九十九条第七項の規定は、第一項第二号の純資産額について準用する。

(認可の基準)

第280条

主務大臣は、前条第一項の認可の申請が次の各号のいずれにも適合していると認めるときは、設立の認可をしなければならない。

一設立の手続並びに定款及び業務規程の内容が法令に適合していること。

二認可申請書、定款及び業務規程に虚偽の記載がないこと。

三役員のうちに第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当する者がいないこと。

四純資産額が三十億円以上であること。

五業務の運営が適正に行われることが確実であると認められること。

六当該申請に係る委託者保護基金の組織がこの法律の規定に適合するものであること。

2第十五条第五項から第九項までの規定は、前条第一項の認可について準用する。

(理事長への事務引継)

第281条

設立の認可があつたときは、発起人は、遅滞なく、その事務を理事長に引き継がなければならない。

(登記)

第282条

委託者保護基金は、その主たる事務所の所在地において設立の登記をすることによつて成立する。

2委託者保護基金は、前項の設立の登記をしたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

第四節 管理

(定款記載事項)

第283条

委託者保護基金の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

一目的

二名称

三事務所の所在地

四会員に関する次に掲げる事項

五総会に関する事項

六役員に関する事項

七運営審議会に関する事項

八財務及び会計に関する事項

九定款の変更に関する事項

十解散に関する事項

十一公告の方法

2定款の変更は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3委託者保護基金は、第二百七十九条第一項第四号に掲げる事項について変更があつたときは、遅滞なく、その旨を主務大臣に届け出なければならない。

(役員)

第284条

委託者保護基金に、役員として、理事長一人、理事二人以上及び監事一人以上を置く。

(役員の権限)

第285条

理事長は、委託者保護基金を代表し、その業務を総理する。

2理事は、定款で定めるところにより、委託者保護基金を代表し、理事長を補佐して委託者保護基金の業務を掌理し、理事長に事故があるときはその職務を代理し、理事長が欠員のときにはその職務を行う。

3委託者保護基金の業務の執行は、この法律又は定款に別段の定めがないときは、理事長及び理事の過半数で決する。

4監事は、委託者保護基金の業務を監査する。

5監事は、監査の結果に基づき、必要があると認めるときは、理事長又は主務大臣に意見を提出することができる。

6役員が第十五条第二項第一号イからルまでのいずれかに該当することとなつたときは、その職を失う。

(役員の選任、任期及び解任)

第286条

役員は、定款で定めるところにより、総会において選任し、又は解任する。ただし、設立当時の役員は、創立総会において選任する。

2前項の規定による委託者保護基金の役員の選任(設立当時の役員の選任を除く。)及び解任は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

3役員の任期は、二年以内において定款で定める期間とする。

4役員は、再任されることができる。

5主務大臣は、不正の手段により役員となつた者のあることが判明したとき、又は役員が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは定款に違反したときは、委託者保護基金に対し、当該役員の解任を命ずることができる。

(監事の兼職禁止)

第287条

監事は、理事長、理事、運営審議会の委員又は委託者保護基金の職員を兼ねてはならない。

(代表権の制限)

第288条

委託者保護基金と理事長又は理事との利益が相反する事項については、これらの者は、代表権を有しない。この場合には、監事が委託者保護基金を代表する。

(仮理事又は仮監事)

第289条

主務大臣は、理事又は監事の職務を行う者のない場合において、必要があると認めるときは、仮理事又は仮監事を選任することができる。

(総会)

第290条

理事長は、定款で定めるところにより、毎事業年度一回通常総会を招集しなければならない。

2理事長は、必要があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。

3総会員の五分の一以上から会議の目的である事項を示して請求があつたときは、理事長は、臨時総会を招集しなければならない。ただし、総会員の五分の一の割合については、定款でこれと異なる割合を定めることができる。

(総会の招集)

第291条

総会(前条第一項の通常総会及び同条第二項の臨時総会をいう。以下この章において同じ。)の招集の通知は、会日より少なくとも五日前に、その会議の目的である事項を示し、定款で定めた方法に従つてしなければならない。

(総会の決議事項)

第292条

総会においては、前条の規定によりあらかじめ通知をした事項についてのみ、決議をすることができる。ただし、定款に別段の定めがあるときは、この限りでない。

2この法律に特別の定めがあるもののほか、次に掲げる事項は、総会の決議を経なければならない。

一定款の変更

二予算及び資金計画の決定又は変更

三業務規程の変更

四決算

五解散

六前各号に掲げるもののほか、定款で定める事項

3総会は、監事に対し委託者保護基金の業務に関する監査を求め、その結果の報告を請求することができる。

(会員の議決権)

第293条

各会員の議決権は、平等とする。

2総会に出席しない会員は、書面で、又は代理人によつて議決権を行うことができる。

3前項の会員は、定款で定めるところにより、同項の規定による書面をもつてする議決権の行使に代えて、電磁的方法により議決権を行うことができる。

4前二項の規定により議決権を行う者は、出席者とみなす。

5第一項、第二項及び前項の規定は、定款に別段の定めがある場合には、適用しない。

(議決権のない場合)

第294条

委託者保護基金と特定の会員との関係について議決をする場合には、その会員は、議決権を有しない。

(総会の議事)

第295条

総会の議事は、総会員の半数以上が出席し、その議決権の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。ただし、第二百九十二条第二項第一号、第三号及び第五号の議事は、出席した会員の議決権の三分の二以上の多数で決する。

(運営審議会)

第296条

委託者保護基金の業務の適正な運営を図るため、委託者保護基金に運営審議会を置く。

2次に掲げる場合には、理事長は、あらかじめ、運営審議会の意見を聴かなければならない。

一第三百四条の規定により行う認定を行う場合

二第三百五条第一項の規定により定めるべき事項を定める場合

三第三百八条第四項の規定による貸付けを行うかどうかの決定を行う場合

四その他委託者保護基金の業務の運営に関する重要事項を決定する場合

3運営審議会は、委員八人以内で組織する。

4委員は、委託者保護基金の業務の適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、主務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。

(職員の任命)

第297条

委託者保護基金の職員は、理事長が任命する。

(役員及び職員等の秘密保持義務)

第298条

委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た秘密を漏らし、又は盗用してはならない。

2委託者保護基金の役員若しくは職員若しくは運営審議会の委員又はこれらの職にあつた者は、その職務に関して知り得た情報を、委託者保護基金の業務の用に供する目的以外に利用してはならない。

(役員及び職員等の地位)

第299条

委託者保護基金の役員及び職員並びに運営審議会の委員は、刑法(明治四十年法律第四十五号)その他の罰則の適用については、法令により公務に従事する職員とみなす。

第五節 業務

(業務の範囲)

第300条

委託者保護基金は、第二百七十条に規定する目的を達成するため、次に掲げる業務を行う。

一第三百六条第一項の規定による一般委託者に対する支払

二第三百八条第一項の規定による資金の貸付け

三第三百九条の規定による保全対象財産の預託の受入れ及び管理

四第三百十条に規定する一般委託者債務の迅速な弁済に資するための業務

五第三百十一条第一項に規定する裁判上又は裁判外の行為

六負担金(第二百七十七条第四項及び第三百十四条第一項に規定する負担金をいう。次条第一項第二号において同じ。)の徴収及び管理

七前各号に掲げる業務に附帯する業務

(業務規程)

第301条

委託者保護基金の業務規程には、次に掲げる事項を記載しなければならない。

一業務及びその執行に関する事項

二負担金に関する事項(その算定方法及び納付に関する事項を含む。)

三その他主務省令で定める事項

2委託者保護基金は、業務規程を変更しようとするときは、主務大臣の認可を受けなければならない。

(報告又は資料の提出)

第302条

委託者保護基金は、その業務を行うため必要があるときは、その会員である商品先物取引業者に対し、当該商品先物取引業者の業務又は財産の状況に関し、参考となるべき報告又は資料の提出を求めることができる。

2前項の規定によりその業務又は財産の状況に関し参考となるべき報告又は資料の提出を求められた商品先物取引業者は、遅滞なく、報告又は資料の提出をしなければならない。

3主務大臣は、委託者保護基金から要請があつた場合において、委託者保護基金が業務を行うため特に必要があると認めるときは、委託者保護基金に対し、資料を交付し、又はこれを閲覧させることができる。

(委託者保護基金への通知)

第303条

委託者保護基金の会員である商品先物取引業者は、次の各号のいずれかに該当する場合には、直ちに、その旨をその所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

一第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消されたとき。

二第百九十条第二項の規定により同条第一項の許可が効力を失つたとき。

三破産手続開始、再生手続開始、更生手続開始又は特別清算開始の申立てを行つたとき。

四商品先物取引業の廃止をしたとき(国内に設けられたすべての営業所又は事務所において第二条第二十二項第一号又は第二号に掲げる行為を業として行うことを廃止したときを含む。)若しくは解散をしたとき、又は第百九十七条第三項の規定による商品先物取引業の廃止若しくは解散の公告をしたとき。

五第二百三十六条第一項の規定による商品先物取引業の停止の命令(同項第七号に該当する場合に限る。)を受けたとき。

六前各号に掲げる場合のほか、委託者の保護に欠けるおそれがあるものとして政令で定めるとき。

2委託者保護基金は、前項の規定による通知を受けたときは、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

3主務大臣は、委託者保護基金の会員である商品先物取引業者について次に掲げる事由が生じたときは、直ちに、その旨を当該商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

一第二百三十五条第三項又は第二百三十六条第一項の規定により第百九十条第一項の許可を取り消したとき。

二第二百三十六条第一項の規定により商品先物取引業の停止を命じたとき(同項第七号に該当する場合に限る。)。

三第百九十条第二項の規定により同条第一項の許可が効力を失つたとき。

四その他前三号に準ずる場合であつて、主務大臣が必要と認めるとき。

(一般委託者債務の弁済困難の認定)

第304条

委託者保護基金は、前条第一項又は第三項の規定による通知を受けた場合(同条第一項の通知がない場合であつて、当該委託者保護基金の会員が同項各号のいずれかに該当することを知つたときを含む。)には、委託者の保護に欠けるおそれがないことが明らかであると認められるときを除き、当該通知に係る商品先物取引業者(同条第一項の通知がない場合に当該委託者保護基金が同項各号のいずれかに該当することを知つた商品先物取引業者を含む。以下「通知商品先物取引業者」という。)につき、その一般委託者に対する委託者資産の返還に係る債務(以下この章において「一般委託者債務」という。)の円滑な弁済が困難であるかどうかの認定を遅滞なく行わなければならない。

(認定の公告)

第305条

委託者保護基金は、通知商品先物取引業者につき、前条の規定により一般委託者債務の円滑な弁済が困難であるとの認定を行つた場合には、速やかに、次条第一項の請求の届出期間、届出場所その他政令で定める事項を定め、これを公告しなければならない。

2委託者保護基金は、前項の規定により公告した後に、同項の認定に係る商品先物取引業者(以下「認定商品先物取引業者」という。)について破産法(平成十六年法律第七十五号)第百九十七条第一項(同法第二百九条第三項において準用する場合を含む。)の規定による公告、第五項の規定による通知その他の政令で定める事由が生じたときは、前項の規定により公告した届出期間を変更することができる。

3委託者保護基金は、前項の規定により届出期間を変更したときは、遅滞なく、その変更に係る事項を公告しなければならない。

4委託者保護基金は、第一項に規定する事項を定めた場合又は第二項の規定により届出期間を変更した場合には、直ちに、その旨を主務大臣に報告しなければならない。

5認定商品先物取引業者の破産手続において、破産法第百九十七条第一項(同法第二百九条第三項において準用する場合を含む。)若しくは第二百四条第二項の規定による通知をしたとき、又は同法第二百八条第一項の規定による許可を受けたときは、破産管財人は、その旨を委託者保護基金に通知しなければならない。

(補償対象債権の支払)

第306条

委託者保護基金は、認定商品先物取引業者の一般委託者の請求に基づいて、前条第一項の規定により公告した日において現に当該一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)であつて委託者保護基金が政令で定めるところにより当該認定商品先物取引業者による円滑な弁済が困難であると認めるもの(以下「補償対象債権」という。)につき、主務省令で定めるところにより算出した金額の支払を行うものとする。

2委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、認定商品先物取引業者の役員その他の政令で定める者に対しては、同項の支払を行わないものとする。

3第一項の請求は、前条第一項又は第三項の規定により公告した届出期間内でなければ、することができない。ただし、その届出期間内に請求しなかつたことにつき、災害その他やむを得ない事情があると委託者保護基金が認めるときは、この限りでない。

(支払金額等)

第307条

前条第一項の請求をした認定商品先物取引業者の一般委託者が当該認定商品先物取引業者に対して債務を負つている場合において委託者保護基金が同項の規定により支払をすべき金額は、同項の規定にかかわらず、同項の規定による金額からその債務の額を控除した金額に相当する金額とする。

2商品先物取引業者が第二百六十九条第二項の規定により一般委託者とみなされる場合における前条第一項及び前項の規定の適用については、当該商品先物取引業者が一般委託者とみなされる起因となつている一般委託者ごとに一般委託者としての地位を有するものとする。

3前条第一項及び第一項の規定により支払をすべき金額が政令で定める金額を超えるときは、当該政令で定める金額を当該支払をすべき金額とする。

4委託者保護基金は、前条第一項の支払をしたときは、その支払をした金額に応じ、政令で定めるところにより、当該支払に係る補償対象債権を取得する。

(返還資金融資)

第308条

委託者保護基金は、通知商品先物取引業者(認定商品先物取引業者を除く。)の申込みに基づき、その必要と認められる金額の範囲内において、当該通知商品先物取引業者に対し、一般委託者債務の迅速な弁済に必要な資金の貸付け(以下「返還資金融資」という。)を行うことができる。

2返還資金融資の申込みを行う通知商品先物取引業者は、当該申込みを行う時までに、当該返還資金融資に関し、次に掲げる要件のすべてに該当することについて、主務大臣の認定(以下この条において「適格性の認定」という。)を受けなければならない。

一返還資金融資が行われることが一般委託者債務の迅速な弁済に必要であると認められること。

二返還資金融資による貸付金が一般委託者債務の迅速な弁済のために使用されることが確実であると認められること。

3主務大臣は、適格性の認定を行つたときは、その旨を当該適格性の認定を受けた商品先物取引業者が所属する委託者保護基金に通知しなければならない。

4委託者保護基金は、通知商品先物取引業者から返還資金融資の申込みがあつたときは、当該申込みに係る返還資金融資を行うかどうかの決定をしなければならない。

5委託者保護基金は、前項の決定をしたときは、直ちに、その決定に係る事項を主務大臣に報告しなければならない。

(保全対象財産の預託の受入れ及び管理)

第309条

委託者保護基金は、主務省令で定めるところにより、会員である商品先物取引業者から保全対象財産の全部又は一部の預託を受け、これを管理することができる。

(迅速な弁済に資するための業務)

第310条

委託者保護基金は、会員である商品先物取引業者の委託を受けて、一般委託者債務の迅速な弁済に資するため、当該商品先物取引業者の信託管理人としての業務その他の主務省令で定める業務を行うことができる。

(一般委託者の債権の保全)

第311条

委託者保護基金は、通知商品先物取引業者の一般委託者の委託を受けて、当該一般委託者のため、当該一般委託者が当該通知商品先物取引業者に対して有する債権(当該一般委託者の委託者資産に係るものに限る。)の実現を保全するために必要な一切の裁判上又は裁判外の行為を行うことができる。

2委託者保護基金は、一般委託者のために、公平かつ誠実に前項の行為をしなければならない。

3委託者保護基金は、一般委託者に対し、善良な管理者の注意をもつて第一項の行為をしなければならない。

第六節 負担金

(委託者保護資金)

第313条

委託者保護基金は、第三百条第一号及び第二号に掲げる業務に要する費用に充てるための資金(以下「委託者保護資金」という。)を設けるものとする。

2委託者保護資金は、第三百条第一号及び第二号に掲げる業務に要する費用に充てる場合でなければ、これを使用してはならない。

(負担金)

第314条

商品先物取引業者は、委託者保護資金に充てるため、業務規程で定めるところにより、その所属する委託者保護基金に対し、負担金を納付しなければならない。

2委託者保護基金は、前項の規定にかかわらず、業務規程で定めるところにより、通知商品先物取引業者の負担金を免除することができる。

(負担金の額の算定方法等)

第315条

前条第一項の負担金の額は、業務規程で定める算定方法により算定される額とする。

2前項の負担金の算定方法は、次に掲げる基準に適合するように定めなければならない。

一第三百六条第一項の支払及び第三百八条第一項の返還資金融資に要する費用の予想額に照らし、長期的に委託者保護基金の財政が均衡するものであること。

二特定の商品先物取引業者に対し差別的取扱いをしないものであること。

3商品先物取引業者は、負担金を業務規程で定める納期限までに納付しない場合には、その所属する委託者保護基金に対し、延滞金を納付しなければならない。

4延滞金の額は、未納の負担金の額に納期限の翌日からその納付の日までの日数に応じ年十四・五パーセントの割合を乗じて計算した金額とする。

第七節 財務及び会計

(事業年度及び区分経理)

第316条

委託者保護基金の事業年度は、四月一日から翌年三月三十一日までとする。ただし、委託者保護基金の成立の日を含む事業年度は、その成立の日からその後最初の三月三十一日までとする。

2委託者保護基金は、その会計を主務省令で定める勘定区分ごとに経理しなければならない。

(予算及び資金計画の提出)

第317条

委託者保護基金は、毎事業年度、主務省令で定めるところにより、予算及び資金計画を作成し、当該事業年度の開始前に(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度にあつては、成立後遅滞なく)、主務大臣に提出しなければならない。これを変更したときも、同様とする。

(財務諸表等の提出)

第318条

委託者保護基金は、事業年度(委託者保護基金の成立の日を含む事業年度を除く。)の開始の日から三月以内に、主務省令で定めるところにより、前事業年度の財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書及び決算報告書(以下この条において「財務諸表等」という。)を作成し、これを主務大臣に提出し、その承認を受けなければならない。

2委託者保護基金は、前項の規定により財務諸表等を主務大臣に提出するときは、これに財務諸表等に関する監事の意見書を添付しなければならない。

3委託者保護基金は、第一項の規定による主務大臣の承認を受けた財務諸表等を当該委託者保護基金の事務所に備えて置き、公衆の縦覧に供しなければならない。

(準備金)

第319条

委託者保護基金は、毎事業年度の剰余金の全部を、準備金として積み立てなければならない。

2前項の準備金は、前事業年度から繰り越した欠損のてん補に充て、又は委託者保護資金に繰り入れることができる。

3第一項の準備金は、前項の場合を除き、取り崩してはならない。

(資金運用の制限)

第320条

委託者保護基金は、次に掲げる方法によるほか、業務上の余裕金及び委託者保護資金を運用してはならない。

一国債その他主務大臣の指定する有価証券の保有

二主務大臣の指定する金融機関への預金

三その他主務省令で定める方法

(主務省令への委任)

第321条

この法律で規定するもののほか、委託者保護基金の財務及び会計に関し必要な事項は、主務省令で定める。

第八節 監督

(報告徴収及び立入検査)

第322条

主務大臣は、この法律の施行のため必要があると認めるときは、委託者保護基金若しくはその会員に対し、その業務若しくは財産に関し参考となるべき報告若しくは資料の提出を命じ、又はその職員に、委託者保護基金若しくはその会員の事務所若しくは営業所に立ち入り、帳簿、書類その他業務に関係のある物件を検査させることができる。

2第百五十七条第四項及び第五項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。

(業務改善命令)

第323条

主務大臣は、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、委託者保護基金に対し、定款又は業務規程の変更その他その業務に関して監督上必要な命令をすることができる。

(認可の取消し)

第324条

主務大臣は、委託者保護基金が法令、法令に基づく行政官庁の処分若しくは当該委託者保護基金の定款若しくは業務規程に違反した場合又は業務若しくは財産の状況によりその業務の継続が困難であると認める場合において、公益又は委託者の保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その設立の認可を取り消すことができる。

2第百五十八条第二項の規定は前条及び前項の規定による処分について、第百五十九条第四項の規定は前項の規定による認可の取消しに係る聴聞について準用する。

第九節 解散

(解散事由)

第325条

委託者保護基金は、次に掲げる事由によつて解散する。

一総会の議決

二設立の認可の取消し

2前項第一号に掲げる理由による解散は、主務大臣の認可を受けなければ、その効力を生じない。

(清算人の選任)

第326条

清算人は、前条第一項第一号の規定による解散の場合には総会において選任し、同項第二号の規定による解散の場合には主務大臣が選任する。

(残余財産の処理)

第327条

清算人は、委託者保護基金の債務を弁済してなお残余財産があるときは、主務省令で定めるところにより、当該残余財産をその会員がそれぞれ加入することとなる他の委託者保護基金に帰属させなければならない。

2前項に定めるもののほか、委託者保護基金の解散に関する所要の措置は、合理的に必要と判断される範囲内において、政令で定めることができる。

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このページの条文は各国の公式オープンデータをそのまま引用しています。出典は署名欄をご覧ください。

出典:e-Gov法令検索(デジタル庁)

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